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複数の大イベントに備えるべきか PART5

日経平均はきのうの急上昇(336円高)で、火曜の急落分(360円安)の9割を埋めた。結局、今日のメジャーSQは2万473円(清算値)と終値ベースの日経平均の今年の高値(6月1日の2万569円)と大差ない水準で決着した。ヘッジファンドの売り仕掛けが今年はことごとく失敗に終わりつつある。米下院では今日、TPA(大統領通商一括交渉権)法案を強行採決するようだが、今日は否決されても、来週中に修正案が出されて再度採決を行なうようなので、予定通り今月中の法案成立は間違いなさそうである。もちろん、今日可決されれば、週明けはTPP(環太平洋経済連携協定)関連株が物色人気を集めるだろう。水曜日の黒田発言で一気に円高が進み、輸出関連株を手掛けづらいムードになったが、よく考えてみると、先週末の雇用統計の後、つまり月曜日から水曜日までの超円安局面では日経平均が3日連続安となり、しかも火曜日は黒田発言が出る前だったにも関わらず日経平均は360円安となったので、輸出関連株の物色人気は結局1つも盛り上がらなかった。強いて言えば、きょうのメジャーSQまでは欧州系のヘッジファンドが大挙して日本株の換金売りに動いたため、...
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複数の大イベントに備えるべきか PART4

日銀の黒田総裁は今日の国会で「(実質実効為替レートについて)さらに円安に振れることはありそうにない」と発言した。この「黒田ショック」による急激な円高は、さすがに誰も予想していなかっただろう。黒田総裁はこれまで2%のインフレ目標を達成するため、ひたすら円安容認に徹していたからである。「黒田ショック」は今後、為替関係者の間で語り継がれることになりそうだが、どうにも裏があるような気がしてならない。前回月曜日の当ブログでは、「円売り・日本株買い」のアベ・トレードのポジション解消が急増していることに触れ、SQ2日前である今日に向けた急落に注意と書いた。そこに、ヘッジファンドを援護射撃する黒田発言である。確かに黒田総裁が言うように、実質実効為替レートは1970年代前半と同等の円安水準にあり、理屈のうえではこれ以上の円安にはなりにくいように見える。しかし、3年前までの40年にわたる超円高局面では、理屈を覆すような超円高が続いたわけで、為替相場が理屈通りにならないことなど、為替介入の司令塔である財務官を経験した黒田総裁なら百も承知のはずである。おそらく、今日の黒田発言は、大詰めを迎えたTPA(大統領通...
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複数の大イベントに備えるべきか PART3

先週末の米雇用統計は市場予想を大幅に上回る内容だったが、やはり前回書いたように前倒しで相場に織り込まれていたため、株価はさしたる反応を示さなかった。反面、為替は一気にドル高に振れ、円相場は1ドル=125円の壁をあっさり突破した。強すぎる雇用統計が年内の利上げ観測を勢いづかせ、ヘッジファンドが一斉にドル買いに動いた感じだ。ただし、イエレンFRB議長が重視する「雇用の質(時間当たり賃金の上昇など)」に関しては、雇用者数が予想外に増加した割にはさほど改善していない。このため、9月に利上げを予想する市場関係者が1〜2割増えたかどうかのインパクトに過ぎないのが実情である。だから「円売り・ドル買い」の動きも、目先的には金曜日のニューヨーク時間でピークを付けた印象だ。少し気になるのは、今日の日経225先物(ラージ)の出来高である。実は今年の2月から先物の出来高が急減していて、中心限月(期近物)は1日で3万枚台しか出来ない日があるなど、ピーク時の半分程度まで減少しているのである(2年前のバーナンキ・ショック時は39.3万枚、翌日も35.4万枚出来た)。これはもちろん、投資銀行などに適用されるボルカー・...
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複数の大イベントに備えるべきか PART2

今夜発表の米雇用統計は、よほど強い数字が出ない限り、日本株にとってはさして悪材料にはならないと読んでいる。きのうのNYダウが一時200ドル弱急落したのは、一昨日の欧州中央銀行のドラギ総裁の発言(われわれはボラティリティーが高い状態に慣れる必要がある)を受けた面もあるが、雇用統計の発表前に前倒しでポジションを解消する大口投資家がかなり出たことも表している。つまり、売るべき人は前倒しで売っているから、強い数字が出た場合でも、その半分くらいは株価に織り込まれたと見てよさそうだ。円相場が対ドルで1ドル=125円台、対ユーロで140円台に乗せたのも、米雇用統計発表に合わせたヘッジファンドのポジション解消(欧州市場では債券と株の利食い売りが中心)や、新たなポジション構築(債券売り・ドル買いが中心)が原動力になったと考えられる。つまり、雇用統計は為替相場にも半ば織り込み済みなのだ。今夜の雇用統計で、仮に相場が大きく荒れるとすれば、想定以上に弱い数字が出た場合だが、これは米利上げの先送り・株の買い戻しにつながる。しかし、現状の米景気の力強さから考えて、過度な下振れは想定しづらい。まとめると、マーケット...
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複数の大イベントに備えるべきか

今日は欧州中央銀行理事会とドラギ総裁の記者会見、週末には米雇用統計がある。きのうからユーロ円相場が一気に2円以上も急騰し、1月以来の高値(1ユーロ=138円台)をつけたため、何らかの大きな悪材料が出ると思っていたほうがいいだろう。すでに欧州株は、この1週間下げっぱなしという感じである。米雇用統計は大幅に改善しない限り、市場に与える影響も限定的と見られるが、こればかりは発表後の市場の反応を見なければ何とも言えない。対ユーロで久々にドル安が進んだため、その好材料を雇用統計発表後に織り込む動きになると見ている。ただ、他の主要通貨に対するドル高傾向が止まらない限り、それも一時的なものにとどまるだろう。ドル高は多国籍企業の業績に相当な悪影響を与えつつある。きのうまでの12連騰はバブル時代の13連騰に次ぐ連騰記録だが、前回指摘したように、その原動力はヘッジファンドの買戻しと考えられる。今月からコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)が導入され、しかも、今月下旬からは株主総会シーズンになるので、自社株買いや自社株消却、同業他社のM&A発表など、従来の経営戦略を大転換するような企業価値向上策を発...
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12年半ぶりの円安と金融株高 PART2

朝方は一時150円以上安くなる場面があった日経平均だが、引けてみればプラス6円とバブル時代以来の12連騰となった。後場からは日銀のETF買いや、その他の公的資金の買いが入ったと推測されている。ただ、今日も基本はヘッジファンド勢のショートカバーが買いの中心だったと考えるのが妥当だろう。先週はみずほFGなどメガバンクが株式持ち合いで保有している政策保有株を売却し、その資金で自社株買いを行なうとの観測が広がって、大手銀行株が一斉高になった。アベノミクスによる株高で、メガバンクの株式含み益が急拡大しているため、持ち合い株売却で利益が急増するとの思惑も重なったようだ。しかし、そんな思惑で大手銀行株を慌てて素っ高値まで買い上がるお気楽な投資家は存在しないから、やはり空売りの買戻しが主導した相場と見て間違いないだろう。土曜の夜に小笠原近海で発生した巨大地震は、当初マグニチュード8.5と速報された。8.5なら、東日本大震災と大差がないから、月曜日の相場は荒れるなと瞬時に驚いて調べてみると、東日本大震災はマグニチュード9.0だった。結局、今回の地震はその後マグニチュード8.1に下方修正されたが、マグニチ...
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12年半ぶりの円安と金融株高

円相場は一時1ドル=124円台に突入して、12年半ぶりの円安・ドル高水準になった。それに対して、偶然ドイツで開かれていたG7財務相・中央銀行総裁会議では、米国サイドから何らドル高を強くけん制する発言はなかった。麻生財務大臣、黒田日銀総裁からも、「為替は安定的に推移することが望ましい」的な、ありきたりな発言しかなかった。一方、株式市場はきのうと打って変わって、今日は輸出関連株の利食い売りや戻り売りが目立った。反面、きのうと同様、大手銀行株やノンバンク株の一角が商いを伴って買われた。きのう、6億2000万株と驚くべき出来高で急伸したみずほFGは、今日も5億8000万株と歴史的な商いを記録して続伸。これに刺激されたのか、オリコが一時10%以上急伸して東証値上がりランキング4位に入った。前場中ごろに口永良部島が爆発的噴火を起こしたと伝わって、個人投資家は売り物先行となったようだが、銀行株やノンバンク株は外国人買いがしっかり入ったようである。今日の東証一部値上がりランキングの中で輸出関連株に位置付けられるのは、東芝やナブテスコなどたったの5銘柄だけだった。正直なところ、今日新値を更新したみずほF...
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約8年ぶりの円安

急激な円安・ドル高が始まったのは、きのうの日本株の大引け直後だった。いわゆるロンドンタイムに入るか入らないかの時間帯である。ちょうどその時、某新聞社の電話取材を受けていたのだが、為替相場が一気に動き出したので早めに切り上げさせてもらった。結局ドルは主要通貨に対して全面高となり、対円では7年10か月ぶりに1ドル=123円台に突入した。原因は先週末にイエレンFRB議長が年内の利上げを示唆したことと、米議会上院でTPA(大統領通商一括交渉権)法案が可決されたことの合わせ技と見ていい。欧米は25日・月曜日がバンク・ホリデーでマーケットが閉まっていたため、きのうのロンドンタイムが彼らにとって最初の取引になった。私は以前から、TPP(環太平洋経済連携協定)が妥結した場合、85年の「プラザ合意」に匹敵する規模の超円安(当時は超円高)が起きても不思議はないと予想してきた。TPP妥結に不可欠なTPA法案が前半のヤマ場を通過した以上、この程度の円安が起きるのはむしろ当然と言えるだろう。一方、年内の利上げに言及したイエレン発言の方は、様々な条件がついているため、結局は雇用統計など経済指標次第という、従来のガ...
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久々の大地震で国土強靭化関連株に再評価気運が高まるか

私の事務所はペンシルビルに近い雑居ビルの5階(最上階)にある。しかも、隅田川まで400m余りで地盤も悪いらしく、東日本大震災の時には本棚や扉付きの棚に入れていた本や資料は全て床に落ちるし、パソコンも3台机から落下する始末。今日の地震でも、すぐさま階段で外に飛び出したが、物が落下する被害はなかった。東日本大震災が起きた時間が14時46分、今回が14時28分で、何か因縁めいたものを感じる。前回は大引け間際だったこともあり、株価の急落は200〜300円にとどまって、翌週から本格化したと記憶している。今回も日経平均は瞬間的に70円か80円下がったが、大引けはほぼ高値引けに近い149円高だった。しかし、市場関係者が地震の恐怖を久々に味わったのも確かで、明日からは建設株やコンクリ二次製品、橋梁などの国土強靭化関連株の人気が再燃してくると予想する。すでに地震の直前から日本コンベヤや日本コンクリート、東京製綱(ワイヤロープ最大手)などが商いを伴って買われていて、このセクターの人気が再燃するのも時間の問題だったと言える。こうした建設関連株は休養も十分で、ガイダンスリスク(超控えめな業績予想による株価の下...
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TPA成立までは株主還元が有力テーマに PART3

先週前半までの株価の調整局面で、売られ過ぎた銘柄の買戻しが進んでいる。輸出関連株や日経平均への寄与度が大きい値がさ株がその中心だ。キヤノンやKDDIのように、25日移動平均線に上値を押さえられている銘柄も結構あるので、戻り売りや利食い売りをこなしきれていない主力株も相当数ある。株価指数の高値更新を手放しで喜ぶわけにもいかない。豊田自動織機やパルコなどの親子上場関連株も25日線近辺まで戻ってきた銘柄が増えた。決算発表で親子上場解消に関する材料が出ずに失望売りで下がった銘柄が多かったようにも見えるが、本番はやはりモノ言う株主の発言が増えそうな株主総会の後だ。来月1日にコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針、以下CGコード)が導入され、来月25日には株主総会の集中日がやって来る。経営陣にとっては株主総会が年間を通して最大のイベントなので、そこに初めてCGコードと機関投資家向けのスチュワードシップ・コード(責任ある機関投資家指針)の両方の縛りが出てくるわけで、上場企業の経営陣にとってはまさしく鎖国を解いて「明治維新」を迎える気分だろう。それが日本株にとってどの程度の革命になるのか、ファナ...