ヤマモト

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米中貿易戦争は終わらない PART41

明日からのFOMC(米連邦公開市場委員会)と、30日からの米中通商協議という2大イベントを控えて、今日の株式市場は様子見ムードが一気に強まった。FOMCでは利上げの凍結に加えて、資産縮小の早期打ち止め観測(先週末にウォールストリートジャーナルなどが報じた)が有力になり、ドル売り・円買いのリスクオフ取引が活発化しつつある。FRBが利上げ凍結だけでなく、資産縮小を早めに打ち止めるとなれば、それは間違いなく年末のクリスマスイブに開かれた暴落防護チームの活躍が要因だろう。トランプ大統領は暴落防護チームを通じて、今後も強力な株価テコ入れに動くと私は予想している。30日からの米中通商協議でも、米国側はこれまでと打って変わって、中国側に一定の譲歩を示すのではないかと私は見ている。もちろん、今回もトランプ大統領の「ちゃぶ台返し」はありうる話だが、それをやった場合、一番悪影響を受けるのは大統領再選を目指すトランプ大統領自身である。
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米中貿易戦争は終わらない PART40

日経平均は再び年末に急落する直前の2万1000円の大台に近づいてきたが、この水準を突破するには米中貿易戦争が一段と和らぐ材料が必要になるだろう。閣僚級の米中通商協議は月末から行なわれる予定で、ここでは必ず何らかの材料が飛び出すはずだ。もちろん、それは悪材料の可能性もあるので油断は禁物だろう。米中貿易戦争への警戒感が和らぎ、株式市場では世界的に売られ過ぎた銘柄を買い戻す動きが続いている。日本でも輸出関連やIT関連など、昨年秋からの下落率が大きい銘柄ほど上昇率が大きくなる傾向がある。ただ、半導体や自動車といった米中への依存度が大きい銘柄群は、今後の業績不安もあり反発力はいまひとつである。逆に、月末に予定される閣僚級の米中通商協議で、ムニューシン財務長官が提案したような対中制裁関税の引き下げが濃厚になれば、戻りの悪い銘柄ほど反発力も大きくなると推測される。
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米中貿易戦争は終わらない PART39

きのうのNYダウは301ドル安と久々に急落した。一時は460ドル安まで下げたが、これは2つの悪材料が重なったために起きたと考えられる。1つは、今月末の劉鶴副首相の訪米前に、事務レベルの予備協議を行ないたいとする中国の要求を米国側が拒否したこと。もう1つは米司法省の報道官がカナダに対して近くファーウェイ副会長の身柄引き渡しを要求すると発言したことだ。米国側が予備協議を拒否したのは、中国側の譲歩が米国製品の購入拡大にほぼ限定され、知的財産権の侵害や技術の強制移転などの構造問題に対する改善策をほとんど示していないからだと思われる。同じタイミングで出てきたファーウェイ副会長の身柄引き渡し要求も、中国政府に対する米側の脅しと考えられる。それでも今日の日経平均が小幅安にとどまったのは、米中貿易協議が3月1日の期限までには大筋でまとまり、米中貿易戦争の停戦状態が維持されると見ている投資家が多いからだろう。今日は日銀の金融政策決定会合も現状維持で終わったため、日経平均は日銀ETFの購入見直しの不安が後退し、買い戻された面もある。
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米中貿易戦争は終わらない PART38

日経平均は続伸し、一時先週末比226円高の2万892円まで上昇したものの、大引けでは53円高の2万719円と大きく伸び悩んだ。先週末のシカゴ市場では2万970円台まで上昇していただけに、まさに拍子抜けになった格好だ。先週末のNYダウは336ドル高と急伸したが、これは米中通商協議で中国側が2024年までに米国産品の輸入を大幅に増やして、対米貿易黒字をゼロにする案を示したとの一部報道を大きく好感したものだ。しかし、同時に今月7日から9日まで行なわれた米中協議では知的財産権問題で進展が見られなかったとの報道もあった。中国側は米国の不満が貿易赤字よりも知的所有権やハイテク技術の窃盗、半導体などの国営企業に対する中国政府の補助金などにあることを承知の上で、その改善策を示さず、一時的な対米貿易黒字の削減策を示したことに米国側は全く納得していないようだ。これでは昨年6月に決裂した米中交渉と同じだからだ。それでもトランプ大統領が「米中交渉は非常にうまくいっている」とツイートした以上、何らかの重要事項で進展があったのは間違いないだろう。
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米中貿易戦争は終わらない PART37

昨日の引け後、日本電産が業績の大幅下方修正を行ない、市場関係者を驚かせた。時間外取引で日本電産は1割ほど急落し、今日の寄り付きでは前日比7%安で寄ったものの、大引けでは1%安まで戻してしまった(一時は前日比0.3%安まで戻った)。今日の寄り付き直前に放送されたラジオNIKKEIの「朝倉慶の株式フライデー」で月1レギュラーの私は、年初のアップル・ショックを引き合いに出し、「アップルが売上高を下方修正した翌日に底打ち・反転したように、日本電産も今日で底打ち・反転すると見ている」とコメントしていた。これは「ムニューシン米財務長官が対中制裁関税の引き下げを提案した」とのビッグニュースが昨日の夜に流れたことも影響している。この材料を受けて株式市場では米中貿易戦争への警戒感が和らぎ、中国関連を中心に輸出関連株に空売りの買い戻しが幅広く入った。米中貿易協議は今月9日に3日間の事務レベル協議が終わり、月末には中国の劉鶴副首相が訪米して閣僚級協議が行なわれる予定だ。当欄でも前々回書いたように、米中協議についてトランプ大統領は「非常にうまくいっている」とツイッターに投稿。ムニューシン財務長官の「対中制裁関...
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米中貿易戦争は終わらない PART36

米国では政府機関の一部閉鎖が今日で過去最長の25日に達した。メキシコ国境の壁建設予算の計上を強行しようとするトランプ大統領と野党民主党のバトルはもうしばらく続きそうだが、民主党が妥協しない場合は非常事態を宣言して国防費から費用を捻出する可能性も少なからずあるという。それでも米国株は底堅く推移している。これは前回指摘した暴落防護チームの功績が大きかったと言っていいだろう。暴落防護チームの最大の功績は、FRBのパウエル議長に「金融政策を柔軟に見直す」と言わしめ、利上げを事実上凍結させたことだ。トランプ大統領は12月のFOMC(連邦公開市場委員会)で利上げが決定した後、パウエル議長の解任を検討するとツイッターに投稿するなど、FRBの利上げが株価暴落の原因だと怒りをあらわにしていた。そこでムニューシン財務長官に暴落防護チームを10年ぶりに召集させ、間接的にパウエル議長に金融政策を転換するよう迫ったと考えられる。年末の株価暴落で大儲けした一部のヘッジファンドは、勢いに乗って年明け後もデリバティブを駆使して株価の売り崩しに動こうとしていたはずであり、それを暴落防護チームが自粛するようゴールドマン・...
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米中貿易戦争は終わらない PART35

今月7日から8日までの日程で開かれていた米中貿易協議が、1日延長され9日に終了した。トランプ大統領は「非常にうまくいっている」とだけツイッターに投稿したが、中国外務省は「貿易摩擦解消のための基礎が築かれた。協議の肯定的な結果は米中だけでなく世界経済にとって朗報となるだろう」と表明した。昨年12月1日に米中首脳会談で貿易戦争の休戦を発表してから、米中協議は今回が初めて開かれたわけで、このわずか3日間で結論が出たとは考えにくい。昨年12月24日のクリスマスイブに、米金融当局のトップで構成される大統領直轄の会議が招集された。正式名称は「金融市場に関する作業グループ」だが、通称は「暴落防護チーム(PLUNGE PROTECTION TEAM)」である。この会議が召集されたのはリーマン・ショック以来、実に10年ぶりのことだ。メンバーは財務長官を議長とし、FRB議長、SEC(証券取引委員会)委員長、CFTC(商品先物取引員会)委員長で構成される。今回はこの4人のほか、通貨監督庁(OCC)長官、連邦預金保険公社(FDIC)総裁の2人も加わった。この会議は金融危機時など市場がパニック状態に陥った時に開...
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米中貿易戦争は終わらない PART34

日経平均は3日続伸となり、節目の2万1000円が視野に入ってきた。前回の当欄では週末のオプションSQまで2万円の攻防戦が続くと見ていたが、今日の「急落の急所」を大幅高で通過したところから見ると、週末のSQまでは、むしろ踏み上げ相場に近い上げになる可能性がある。先月19日に日経平均が2万1000円を割り込んでから、わずか4営業日で1万8948円まで急落したため、今はこの真空地帯を駆け上がっている格好である。急落の原因となったFRBの利上げは、パウエル議長の「金融政策を柔軟に見直す」との発言もあって、当面凍結される見通しのため、日経平均は急落直前の2万1000円水準まで意外にあっさり戻しそうである。というのも、NYダウは先月19日の利上げ前の水準まで回復しているからだ。円高やアップルの販売台数下方修正などの逆風はあるものの、3月の決算期に向けて待機資金が潤沢な年金基金などが持たざるリスクを意識して株式の投資ウエイトを引き上げてくるものと思われる。
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米中貿易戦争は終わらない PART33

先週末のパウエルFRB議長の講演で、「金融政策を柔軟に見直す」との発言が飛び出し、NYダウは746ドル高と3日の急落分を帳消しにする急反発となった。いわゆる年末の急落(ブラック・クリスマス)は、世界的な株安が続いているにも関わらず、FRBが利上げを強行したことが最大の原因とされていたから、このパウエル発言で市場に渦巻いていた不安や疑心暗鬼が大幅に後退する形になった。日経平均は今日、一時700円以上の上げ幅となったが、大引けでは2万円の大台をかろうじて上回る477円高の2万0038円となった。先物の夜間取引も2万円の攻防戦となっていて、今週末のオプションSQまではその攻防戦が継続すると思われる。というのも、前述のブラック・クリスマスで、持ち株を整理しなければならない投資家の投げは一巡している上に、正月休みが明けたことで個人や機関投資家の待機資金が出動できる環境に戻っているからだ。信用買い残は年末の1週間で3478億円減の2兆4780億円と1年半ぶりの低水準まで激減している。新興市場の株価の戻りは東証一部よりも大きい。直近安値からの上昇率は日経平均が約6%なのに対して、マザーズ指数が約15...
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米中貿易戦争は終わらない PART32

日経平均は心理的な節目になっていた1万9000円を若干割り込んだところでようやく下げ止まった。まだ油断はできないが、当面は1万9000円レベルが下値支持線になりそうだ。今日は年金など一部の国内機関投資家が買い向かったのが効いたようだが、一方では内外の投資家から年末年始を意識したポジションを軽くする手仕舞い売りもかなり出たと伝えられている。その攻防戦が今日の日経平均を大きく振幅させた原因である。日経平均は寄り後に374円高の1万9530円まで急反発した後にジリ安となり、午後2時過ぎには一転して207円安の1万8948円まで売られた。その後は引けにかけてGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などの国内年金が株式の組み入れ比率を維持するための買いを入れたとの情報が流れ、大引けにかけて171円高の1万9327円まで戻して引けた。実に600円近く戻して引けたことになる。大納会にかけては、前述のGPIFや共済年金といった公的資金がポートフォリオに占める株式の運用比率を維持するための買いを出すため、これが日本株の下値を支えそうだ。これはIPOで大失敗した携帯電話のソフトバンクにも通じる話で、この...