ヤマモト

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米中貿易戦争は終わらない PART49

トランプ大統領は再び米中通商協議の延長を匂わせた。きのうからワシントンで次官級の通商協議が再開され、明日からは劉鶴副首相が訪米して閣僚級の協議も再開される。NYダウが最高値まであと3%強まで上昇してきたことを考えれば、米中協議は部分的にせよ、合意することは間違いなさそうだ。これは上海総合株価指数が急騰していることからも、確度が高い見方と言える。従来、米中協議の合意期限である3月1日は最大限の警戒が必要な日だった。しかし、トランプ大統領は3月1日が「魔法の日」ではないと発言。また、「多くのことが起こるかもしれない」とも述べている。これをもって協議期限が延長されると解釈されているわけだが、報道によると、米国側が最も重視している知的所有権の侵害や技術移転の強制などの構造問題で中国側の歩み寄りは非常に少ないようである。日経平均は今日、一時200円近く上昇して2万1500円に肉薄したが、そこで海外勢からと見られる先物売りが大量に出て、一時は前日比変わらず近辺まで急落した。例年2月中旬からは3月期末に向けた決算対策売りも増えることから、今後は一時的に戻り売りにも警戒する必要があるだろう。ただ、3月...
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米中貿易戦争は終わらない PART48

日経平均はわずか1日の調整で2万1000円の大台を回復した。先週木曜日に市場を襲った2大悪材料(マイナスに転落した12月の米小売統計、トランプ大統領が発令した非常事態宣言)もマーケットは1日で消化し、先週末のNYダウは443ドル高の2万5883ドルと史上最高値まであと4%に迫った。気になるのは、今日の中国株が急騰したことだ。上海総合株価指数は2.7%高の2754ポイントと昨年9月以来の高値をつけた。これは米中貿易協議が先週の北京に続いて今週は米国でも開かれることを好感したのだろう。米中の株価急騰は両国の通商協議が条件付であっても合意に近づいていることの傍証と見ることができる。一方、日本株に関しては悪いニュースが出ている。昨日、米商務省がホワイトハウスに自動車の追加関税に関する報告書を提出したと報道されたのだ。これに関しては当欄で以前再三書いたように、トランプ政権が輸入自動車に25%の追加関税を発動するのは規定路線と見て間違いない。それを日米FTA(自由貿易協定)交渉や米欧FTA交渉を進めるための脅しの道具にする戦術なのである。日米FTA交渉は米中通商協議が決着したあとに始まるため、スタ...
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米中貿易戦争は終わらない PART47

昨日発表された12月の米小売統計がまさかのマイナス1.2%と9年ぶりの低水準に落ち込み、さらにトランプ大統領がメキシコの壁建設のために非常事態宣言を発令すると表明した。この2大悪材料で日経平均は一時300円近く下げた。為替も一気に円高に振れて、昨日の111円台から今日は一時110円20銭台になった。しかしながら、これだけの悪材料が出れば1ヶ月前ならNYダウは300ドルか400ドル下げても不思議はなかった。確かに一時は230ドルほど下げたが、引けでは103ドル安まで戻っている。ここから読み取れるのは、米朝通商協議が限りなく合意に達する可能性が高いということである。すでに昨年秋の世界同時株安の最大の原因であったFRBの追加利上げやバランスシートの縮小政策は実質的に変更されている。また、米中通商協議が決裂する方向であれば、内部情報をつかんだヘッジファンドなどが売り仕掛けに動いてくるはずである。サプライズのあるニュースが2つ同時に出たにも関わらず、NYダウが通常の悪材料並みの反応で済んだのは、やはりトランプ政権が株価だけでなく世界経済のテコ入れに動き始めたからと見て間違いないのではないか。
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米中貿易戦争は終わらない PART46

3月1日に期限を迎える米中通商協議について、トランプ大統領は昨日「もし本当の合意を結べる見込みがあるのなら、少し期限を延ばしてもいい」と発言。これを好感してNYダウは372ドル高と急騰し、それを受けて日経平均も今日、めでたく2万1000円の大台を突破した。米中融和ムードが崩れなければ、他の主要株価指数に比べて戻りが鈍かった日経平均は今月中に2万2000円に接近すると思われる。現在、米中は北京で次官級協議を開いている。ウォール・ストリート・ジャーナルは、「14日から開催される閣僚級協議で米中が大枠合意を目指している」と伝えている。大枠合意とは、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の時に話題になった大筋合意とは異なり、知的所有権の扱いや国営企業への補助金、強制的な技術移転などのそれぞれの分野で大枠を決めて、段階的に改善を図るといった感じだろう。また、27日から始まる米朝首脳会談では、米中融和を背景に、朝鮮戦争の終戦手続きに入ることで合意する可能性がある。これまでの悲観論一色が嘘のように、今後、様々な好材料が噴出してくるイメージだ。ただし、ブレグジット(イギリスのEU離脱)や日米FTA(自由...
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米中貿易戦争は終わらない PART45

トランプ大統領が昨日、米中首脳会談を3月1日の米中通商協議の交渉期限までに開く可能性を「ない」と否定したため、日経平均は418円安と大発会以来の大幅安となった。イギリスのEU離脱についても、EU側が昨日、イギリスと再交渉しないと表明したことも悪材料視された。米中首脳会談を開かないとトランプ大統領が発言したことは、中国側が知的財産権の侵害など構造問題について、改革を渋っていることの裏返しだと思われる。トランプ大統領お得意の交渉戦術というか脅しだろうが、期限まであと3週間しかないだけに、ここからはチキンレースを覚悟せねばならないだろう。交渉期限を延期するという戦術もあるだろうが、米国側はハッキリと箇条書きで中国側に突きつけているようだから、あとは中国側はいついつまでに改善するとロードマップを示すだけなのだ。交渉期限延長の余地は意外に少ないと思われるが、部分合意はあるかもしれない。
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米中貿易戦争は終わらない PART44

今日はトヨタが業績の大幅下方修正を発表したが、株価はわずか0.7%安とほとんど反応しなかった。従来は今期の予想最終利益を7.8%減の2兆3000億円としていたが、それを25%減の1兆8700億円に下方修正した。グループ会社の株式の減損が大きく、本業は堅調だったために、大きく響かなかったようである。昨日のパナソニックにしても、今日のトヨタにしても、株価が業績悪を事前に大きく織り込んでいたため、株価の反応は限定的であり、むしろ事前に売っていた向きが買い戻しに動かざるを得なかった感じである。これは日立や日本電産などにも共通するもので、いかに大量の空売りが積み上がっていたかの証拠でもある。一方、米国株は昨日までの連騰で史上最高値まであと1500ドル強、率にして6%まで迫ってきた。景気指標も絶好調なため、あっさりと史上最高値を更新する可能性が大きいと思われる。もちろん、その背後には米中通商協議での合意と本格休戦の可能性が高まってきたことがあるに違いない。
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米中貿易戦争は終わらない PART43

今日の日経平均は95円高の2万883円と続伸したものの、節目の2万1000円に近づいたことで上値が非常に重い展開となった。今週末にオプションSQを控えているため、週半ばの値動きは荒くなりそうだが、FRBが利上げに加えて資産縮小の打ち止めを匂わせていることもあって、米国株が非常に強い動きになっていることが世界的に株価を下支えしていると言っていいだろう。今日はソニーが業績下方修正で急落したが、下方修正と言っても今期の売上高予想を1.8%増から0.5%減に引き下げただけで、利益見通しは据え置いたままなのに株価は8%も急落した。配当性向が5%台と異常に低いこともあり、押し目買いは限定的だった。一方、今日の大引け後にパナソニックが同じく業績を下方修正したのだが、こちらはやや深刻である。今期の予想営業利益は11.7%増の4250億円だったが、それを実質3000億円程度に引き下げたからだ。退職給付関連の見直しで829億円を無理やり営業利益に計上しても、前期比1%の増益予想にするのがやっとである。半導体や電機セクターの株価は大きく反発してきただけに、悪材料が出ると反動も大きくなってしまう。ソニーのよう...
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米中貿易戦争は終わらない PART42

今日はサンバイオ・ショックに揺れた1日だった。マザーズに上場しているバイオベンチャーのサンバイオが、米国で行なっている脳梗塞患者向けの再生細胞医薬品の臨床試験(フェーズ2)が不調だったと発表し、株価が3000円ストップ安(25%安)売り気配で終わった。この影響でバイオ関連株がほぼ軒並み安となっただけでなく、マザーズ指数が8%安と1年ぶりの大きな下落率となった。サンバイオと脳梗塞患者向けの新薬を共同開発している大日本住友製薬もストップ安となったものの、日経平均の下落率は0.5%と小幅にとどまった。しかし、携帯電話のソフトバンクや中小型の材料株はそれなりの影響を受けている。ソフトバンクの下落率は44円安の3.1%と1月に入ってから最大となった。サンバイオ・ショックの影響に加えて、明日からのTOPIX(東証株価指数)組み入れへの期待で買っていた目先筋の投げ売りがかさんだと見られる。前回も書いたが、今夜のFOMC(米連邦公開市場委員会)で資産縮小を打ち止めするとのコメントが出るのかどうかに大いに注目したい。また、今夜から2日間にわたって行なわれる予定の米中通商協議で何らかの合意が成立するのかど...