ヤマモト

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米中貿易戦争は終わらない PART82

トランプ大統領がメキシコの全製品に対する制裁関税を今月10日から実施すると表明したことで、株価の回復期待は世界的に大きく後退した。しかし、今日はFRBのパウエル議長が「景気拡大を持続させるために適切な措置をとる」と発言したことを好感して、空売りの買戻しから株価は世界的に急反発した。中国とメキシコに対する制裁関税の行方が不透明なだけに、今回の戻りは空売りの買い戻しが原動力であり、新規資金の流入によるものではないことを肝に銘じるべきだろう。貿易交渉の担当閣僚であるライトハイザーUSTR代表とムニューシン財務長官の2人は、今回のメキシコ全製品への制裁関税に強く反対したという。2人ともメキシコとカナダを含む新貿易協定(USMCA)の妥結に苦労しただけに、米国とメキシコがそれを批准するための手続きに入ったその日に、メキシコへの制裁関税を新たに予告するのは米国の国際信用を落とすだけでなく、新貿易協定の発効を非常に難しくするのは間違いないと思ったはずである。トランプ大統領にも言い分はあるだろう。目玉の公約であるメキシコの壁建設を議会で反対されて予算が獲得できず、裏技で国防費の流用を認めさせて建設にと...
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米中貿易戦争は終わらない PART81

日本時間で今日の早朝、トランプ大統領はメキシコからの全輸入品に6月10日から5%の制裁関税をかけると突然表明した。メキシコが米国への不法移民対策を講じない場合、制裁関税は7月から毎月5%ずつ加算され、10月には最大25%になるという。これはまさに寝耳に水の話で、今日の日経平均は341円安の2万601円と3ヵ月半ぶりの安値をつけた。トランプ政権は先月17日にメキシコとカナダの鉄鋼・アルミ製品に対する制裁関税を解除したばかり。株式市場は今回のトランプ大統領の「ちゃぶ台返し」の意図を測りかねているが、メキシコに対する制裁関税が実際に発動された場合の企業業績の下振れリスクはまだ株価にほとんど織り込まれていない。その点では、企業業績や日経平均のさらなる下振れを意識せざるを得ない。また、株式市場ではこれまで以上に貿易戦争の影響を受けにくい銘柄への資金シフトが進むと予想される。ドル円相場も今年2月1日以来の108円台をつけた。今夜の米国市場の反応にもよるが、新たな超特大の悪材料の出現で市場心理は一段と冷え込むのは確実だろう。当面は一段とリスク回避に努めるしかないだろう。メキシコへの制裁関税のスタート...
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米中貿易戦争は終わらない PART80

きのうのNYダウは大引けにかけて急落し、237ドル安の2万5347ドルで終わった。中国への制裁関税引き上げ発表で急落した今月13日の安値2万5222ドルに一気に近づいてしまった。これは中国政府が米国の追加関税引き上げの報復として、電子部品などに使うレアアース(希土類)の対米輸出を制限する可能性があると報じられたことや、それに伴って米中貿易戦争が長期化することを見越して、米長期金利が急低下したことが原因だ。米長期金利(10年債利回り)は昨年10月に急騰して一時3.2%台に乗せた。昨年2月と同様、この長期金利の急騰を引き金に世界同時株安が勃発したが、今回は逆に長期金利がその時のピークから1%も急低下し、2.2%台をつけた。米中貿易戦争の長期化で米国景気が悪化し、リセッションに陥るのではないのかとの懸念が背景にある。もちろん、今回のNYダウの急落は、それを材料にヘッジファンドなど投機筋が「米国株売り・米国債買い」の裁定取引を大量に行なった結果である。日経平均も米国株に連れ安して今日は一時2万884円の安値をつけ、2万1000円の大台を一時割り込んだ。FRBが昨年までの連続利上げから、今年中に...
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米中貿易戦争は終わらない PART79

来日中のトランプ大統領は日米自由貿易交渉について「大部分は7月の選挙(elections)の後まで待つことにする。大きな数字を期待している」とツィッターで表明した。日米首脳会談では大したニュースはなかったようだが、このトランプ大統領のツィートを好感して、今日は空売り勢の動きがピタリと止まったようである。その効果で今日の東証一部の売買代金は1兆4713億円と4年5ヶ月ぶりの低水準になった。トランプ大統領が7月の選挙を「elections」と複数形で表現したため、参院選だけでなく衆参同日選になるとの情報を安倍総理から耳打ちされたのではないかとの思惑が広がっている。日米自由貿易交渉の主要部分を選挙後まで先延ばしにするとうことは、米国側が相当に譲歩したように見えるが、そんなことは有り得ない。「少し待ってやるから農産物については米国の要求を大幅に受け入れろ」というバーター取引を行なった可能性が高いと言える。いずれにしても、参院選までは日米自由貿易交渉が株価の大きな悪材料になることは避けられそうである。それよりも最大の難関は来月28日のG20大阪サミット時の米中首脳会談がどうなるかだ。そこで米中が...
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米中貿易戦争は終わらない PART78

トランプ政権がファーウェイ向けの輸出禁止措置を90日間猶予するとの報道を好感して、NYダウは昨日200ドル近く上昇した。それにより、NYダウは史上最高値まであと4%程度に迫り、今回の貿易戦争激化による株価の下落は平時の悪材料による下落と変わらないレベルになったと言える。ファーウェイ向け輸出の90日猶予の好材料のニュースの直後に、今度は監視カメラ世界最大手の中国ハイクビジョンに対する輸出制限も米政府は検討中との悪材料が飛び出した。ファーウェイや同社を含め、中国ハイテク5社がまとめて輸出規制の対象になる可能性があるという。米中貿易戦争の一段の激化が予想される中で、中国株はもちろん、中国への依存度が高い日本、韓国、台湾の株式相場がそれぞれ非常に底堅く推移している。昨年12月のファーウェイ・ショックの時とは様変わりである。米中貿易協議が部分的にせよ近く合意するとの見方が優勢なためだが、常に決裂した場合の悪いシナリオも念頭に置いておくべきだろう。
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米中貿易戦争は終わらない PART77

グーグルがファーウェイ向けに供給しているモバイルOS「Android」の供給を止める可能性があるとの報道を受け、中国株が一時急落した。上海総合株価指数は一時40ポイント以上下げたが、引けにかけて戻して、終値は11ポイント安の2870と0.4%の下落にとどまった。逆に、日経平均は午前中に180円高まで上昇する場面があったが、大引けは51円高と今日の安値に近い水準で引けた。さらに、大引け後の時間外取引では100円ほど下げている。米中貿易戦争の激化で世界中の投資家が買いを手控えている中、NYダウを筆頭に上海総合株価指数も日経平均も下落率は昨年12月の半分以下と予想外に強い動きとなっている。それが来月28日のG20大阪サミット前後に開かれる米中首脳会談の結果に期待してのものなのか、それとも単にヘッジファンドなど投機筋がここぞとばかりに買い戻しているのかはハッキリしない。株価の底堅さは先行きを楽観的に見ている投資家が多いことを示しているわけだが、そういう時こそ気を引き締めてかかるべきだろう。中国がどういう行動に出るかは中国共産党最高指導部のみぞ知るわけで、中国人の一般投資家はもちろん、日本の個人...
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米中貿易戦争は終わらない PART76

米政府がファーウェイへの全面禁輸措置という奥の手を出した直後から、NYダウは3日続伸と異様に強い動きとなった。逆に、今日は中国の政府系メディアが米中貿易協議の停止を匂わせると、昨日まで2日続伸した上海総合株価指数は2.5%安と急反落した。日経平均も今日一時300円以上急伸したが、米中貿易協議の中止観測が伝わると急速に伸び悩んで、結局187円高で終わった。それでも米中貿易戦争がかつてないほどエスカレートしつつある中で、日経平均は先月の高値から1100円ほど安い水準訂正で踏みとどまっており、個人投資家のマインドも今年1月の冷え込み方と比べれば格段の違いがある。しかしながら、米中貿易協議はいつまた決定的な決裂となるかわからないため、極力リスクを回避して生き残りモードを継続するのがベターだろう。来月の米中首脳会談で貿易協議が急転直下で合意するとは到底思えないから(部分合意や休戦はありうる)、急落に備えた慎重な行動が望まれる。
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米中貿易戦争は終わらない PART75

トランプ大統領が6月28日からの大阪G20サミットに合わせて米中首脳会談を行なうと正式表明したことで、再燃した米中貿易戦争はいったん休止モードに入った。しかし、あと1ヶ月余りで米中が合意にこぎつけるとは到底思えないため、楽観ムードはそう長続きしないだろう。今回の貿易戦争の再燃は、トランプ大統領が最初からツィートしていたように、中国側が7分野150ページの合意文書の3割を一方的に破棄したことが原因であることがわかってきた。それについては、外資に対する技術移転の強制や知的所有権の扱い、中央・地方政府の企業への補助金禁止などを法制化するという米中の合意事項を中国側が「主権に関わる問題」として断固拒否したなどと報じられている。習近平国家主席の盟友である劉鶴副首相が米側と勝手に合意したとして、党指導部の政治局が合意の破棄を主導したとされる。だとすれば、中国側の交渉担当者である劉鶴副首相はすでに米側との交渉権限を失ったとも考えられる。米国のトランプ大統領と同様、中国の習主席はトップダウンで貿易交渉をまとめようと動いてきたわけだが、下手に米側と貿易交渉で合意すれば、共産党の一党独裁を可能にしてきたシ...