ヤマモト

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米中貿易戦争は終わらない PART100

日経平均は5月初旬の米中貿易協議決裂後の高値水準まで再び上昇してきた。米中決裂前の高値が4月24日の2万2362円で、決裂後の高値が今月2日の2万1784円、そして今日の高値が2万1744円。決裂前の高値は年初来高値であり、現在の水準はそこから600円ほど下押したところにある。今日はライトハイザーUSTR代表が今月29日に訪中して閣僚級の貿易協議を再開すると伝えられて、それが好材料視された。米中協議が再開するとはいえ、米国側が対中制裁を緩和するのはごくわずかにとどまりそうなため、3月から4月にかけて株式市場に好影響をもたらした米中合意ムードはほとんど期待できないと見ている。一方で、来年11月の米大統領選の日程を考えると、トランプ大統領も中国に対して今以上に強硬姿勢に出るのは得策ではない。もともと昨年10月のペンス副大統領の米中冷戦宣言からもわかるように、米国ははなから中国と全面的に和解する気はなく、むしろ冷戦状態を望んでいるように見える。
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米中貿易戦争は終わらない PART99

参議院選挙は終わったが、相変わらず株式市場は盛り上がりに欠ける。やはり、決算発表シーズン入りで、最大の買い手である自社株買いが封印されているのが大きいようだ。売買代金の低迷も相変わらずで、ジャスダック市場は今日、売買代金が201億円と約6年7ヶ月ぶりの低水準になったという。決算発表は今日が5社、明日が10社とまだ少ないが、明後日水曜日が24社と急増する。お盆休みがある関係で、例年、第1四半期の決算発表は8月第2週の金曜日(9日)までに前倒しされる傾向があるが、今年は一段と早まりそうだ。第1四半期の決算内容はおしなべて悪いと見られるし、思いっきり弱気な業績予想を出す会社もあるため、保守的な業績予想を出す癖のある銘柄は、そうしたガイダンスリスクに注意すべきである。先週の木曜日の日経平均は令和になって最大の424円安を記録したが、ヘッジファンドなどと投機筋はお盆休みまでにもう一度、大規模な日本株の売り崩しに動く可能性があると見ている。ただ、今回は日米FTA(自由貿易協定)交渉がクライマックスを迎えるものの、それほど株価が下振れするとは予想していない。
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米中貿易戦争は終わらない PART98

日経平均は今日420円高とちょうど2%上昇し、昨日の急落分を99%取り戻した。半導体受託生産で世界最大手の台湾TSMCが楽観的な業績見通しを示したことで、半導体や電子部品関連株が日本だけでなく世界的に大きく買われた。ただ、来週から決算発表シーズンに入るため、日本株は先週までの「凪状態」から振幅が大きくなる荒れた相場に移行する可能性がある。今日、旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタルがサンケン電気株を大きく買い増したことが判明。保有比率は従来の7.45%から9.58%に上昇。先週のHISによるユニゾHDの敵対的TOB(株式公開買付け)も含めて、最近は敵対的な投資家による割安株の大口投資が増えてきた印象だ。ヤフーと揉めているアスクルも、モノ言う株主の投資対象になる可能性があると言えるだろう。週明けは参議院選挙が終わるとはいえ、決算発表シーズン入りで相場の見通しは晴れない状態が続くと予想している。米中貿易戦争の長期化で、業績予想を下方修正する企業がかなり増えると見ているが、株価にはそれが半ば織り込まれているので、日経平均が2万1000円を大きく割り込むようなこともないと思われる。
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米中貿易戦争は終わらない PART97

日経平均は先月末以来の2万5000円割れとなった。ファーストリテイリングやソフトバンク、ファナックなど日経平均への寄与度が大きい値嵩株が売られて、日経平均の下げを加速した。決算発表を控えて自社株買いの自粛期間に入ったことにより、最大の買い手を失ったことが大きいと言える。参院選が終われば市場参加者も増えるとの見方もあるが、逆に来週から決算発表シーズン入りとなるため、むしろ来月のお盆休みまでは閑散な取引が継続すると見るべきかもしれない。中国政府は近く一定比率で電気自動車などの製造販売を義務付けるNEV(新エネルギー車)規制を見直すとの報道があった。NEVにこれまで対象外だったハイブリッド車を追加するというものだが、これによりハイブリッド車にめっぽう強いトヨタが買い直されている。トヨタは今日、終値ベースで4月につけた年初来高値を2日連続で更新した。一方、ホンダは先週末の中国のNEV規制見直し報道後に2日続落となった。ホンダは1月につけた年初来高値3290円から500円近く下押した水準にあり、両社の明暗がハッキリと分かれてきた。これは日本車メーカーにとって最大の市場になりうる対中国戦略で、トヨ...
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本日はラジオNIKKEI「海の日特集」収録の為、ブログの更新をお休みさせていただきますよろしくお願い致します
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米中貿易戦争は終わらない PART96

今日の日経平均は今夜のパウエルFRB議長の議会証言待ちで小動きに終始した。先週末の雇用統計が市場予想を大きく上回ったことで、米国の利下げ期待がしぼみ、その反動でドル円相場1ドル=109円目前まで円安が進んでいる。先月25日には106円70銭台まで円高が進んでいたから、直近の円安は日本株にとってかなりプラスに作用するはずだが、日本政府が課した韓国への半導体材料輸出規制の悪影響で相殺された感じである。韓国への輸出規制は対象品目を拡大するとの観測報道もあるため、参院選が終わるまでは日本株にはマイナスに働きそうだ。この政策は明らかに選挙対策と見られ、選挙が終わるまではむしろ制裁強化のリーク情報が折に触れて出回りそうである。一方、今日突然明らかになった旅行代理店大手エイチ・アイ・エスによるユニゾHDに対する敵対的TOB(株式公開買付け)も裏がありそうだ。というのも、エイチ・アイ・エスの澤田会長兼社長は安倍総理に非常に近い財界人であり、何の勝算もなくみずほグループが全面的にバックアップする不動産・ホテルチェーンのユニゾHDに敵対的買収を仕掛けるとは思えないのである。
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米中貿易戦争は終わらない PART95

今日は先週末の米雇用統計が予想を上回ったために、米国の利上げ期待が後退してことから、現在のところ世界的に株価が大きく下げている。とりわけ、上海総合株価指数は3%近い急落となり、先月末の米中首脳会談前の水準まで急落した。日経平均も200円を超える下げとなったが、この原稿を書いている午後5時半現在は時間外取引で70円ほど切り替えした。中国株の急落は先週末に中国当局が粉飾決算を行なっていたハイテク素材メーカーを罰したことが原因。これをきっかけに粉飾決算など上場企業の取締りを強化するのではという思惑から売られたようである。またトランプ大統領が薬価を引き下げる新制度を考案中と報じられたことで、薬品やバイオ関連株がほぼ軒並み安となった。業種別株価指数でも医薬品の値下がり率は1.7%に達し、今日の日経平均の下げを主導した感じである。参考までに書くと、武田薬品は空売りの買い戻しで1円安にとどまったが、大日本住友製薬と理研ビタミンが5%安、ロート製薬、日本新薬、ソーセイグループ、アンジェスが3%安などと大きく値を崩す銘柄が多かった。
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米中貿易戦争は終わらない PART94

日経平均は43円高の2万1746円と2万1700円台をキープして週末を迎えた。ただ、このレベルは5月に米国が中国の制裁関税引き上げを発表する前の2万2000円台には到達していないレベルであり、史上最高値を更新した米国株とは再び格差がついてしまった。今月21日の参院選が終われば、日米FTA(自由貿易協定)交渉が本格化し、早期に妥結する可能性が高いことも気になる。日米FTA交渉そのものは、以前から書いているように日本株にとってはむしろ好材料である。米国側が主張する為替条項や自動車台数制限も株価には9割方織り込まれた感がある。よほどトランプ大統領が突拍子もないことを言い出さない限り、FTA妥結で日本株が急落することはないだろう。その点では、過度に弱気になることはないのだが、むしろ気になるのはお盆休みの方である。それまではまだ1ヶ月と少しあるが、あと3週間足らずで第1四半期の決算発表シーズンとなるため、今年最大の買い手に浮上した自社株買いがしばらく封印されてしまう。そこをヘッジファンドに狙われると、日米FTA交渉を絡めて相場が乱高下しやすくなるだろう。
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米中貿易戦争は終わらない PART93

米中首脳会談での休戦合意を受けて世界的に急反発した株式市場だが、ファーウェイへの制裁緩和措置の内容がハッキリしないことや、日本政府が半導体材料の韓国向け輸出規制を発動すると表明したため、半導体のサプライチェーンが寸断されるとの懸念も出て、市場は再び様子見気分が強まってしまった。さらに欧州中央銀行の次期総裁に金融緩和派のラガルドIMF専務理事が指名されたことで円高が進んだことも様子見気分に拍車をかけてしまった。韓国への半導体材料の輸出規制は参院選対策の側面が非常に強いと感じる。韓国政府は徴用工問題や自衛隊機へのレーダー照射などで日本との対立を煽って、韓国内の不況の長期化から国民の目を逸らし、不人気の文在寅政権の支持率回復を図る姑息な手を打ってきている。韓国の歴代政権は不況が深刻化して支持率が下がるたびに日本との対立を煽ってくるから、今回は日本の参院選直前ということもあって、安倍政権が反撃に出たイメージである。安倍政権は国際捕鯨委員会から脱退し、今月から捕鯨を再開したが、これも安倍総理の地元である山口県と二階幹事長の地元の和歌山県が国内有数の捕鯨基地だったわけで、これも参院選対策と見て差し...
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米中貿易戦争は終わらない PART92

土曜日の米中首脳会談では閣僚級の貿易協議を再開することと、追加関税の引き上げを見送ることで合意した。これを受けて、日経平均は454円高(2.1%高)と急騰した。ただ、当事国の中国では上海総合株価指数2.2%高の3044ポイントと伸び悩んだことが気になる。同指数は4月高値が3288ポイントであり、まだ高値までの開きが8%ほどと大きいからである。トランプ大統領はファーウェイへの輸出禁止措置を解除するとも発言したが、全面解除なのか部分解除なのか、まだハッキリしていないなど米中の合意は不透明なところが多い。今日の株価の急反発も大方は空売りの買い戻しに過ぎない。昨年12月の米中首脳会談での協議再開合意直後に米国はファーウェイの副会長をカナダ当局に逮捕させ、その後、輸出禁止措置を発動したことのトラウマが市場にはある。とはいえ、米国は来年11月の大統領・議会選挙が近づき、本格的な選挙モードに突入し始めている。トランプ大統領もそろそろ支持率上昇を画策するタイミングが近づいたため、未課税の中国製品2900億ドルに対する制裁関税の発動は選挙が終わるまで延期したいところだろう。