ヤマモト

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中国株暴落がギリシャを上回る火種に PART4

日経平均は今日で3連騰し、先月24日につけた終値ベースの年初来高値2万868円まであと2%弱の水準まで反発してきた。きのうもNYダウも1万8053ドルと5月半ばにつけた高値(同1万8312ドル)まで1%強の水準まで迫った。茶番のギリシャ問題は日米の株価ともに織り込んだとしても、中国株の暴落はまだ決着のついていない悪材料であるにも関わらず、である。今日は上海総合株価指数が一時5%近く急落したが、日経平均は一日中プラス圏を維持して、結局78円高の2万463円と今日の高値圏で終わった。この日本株の強さは、やはり公的資金の買いなしでは説明がつきにくい。先週はギリシャ問題に加えての中国株暴落だったため、さすがに共済年金などの運用担当者は買いを見送ったと思われる。しかし、ギリシャ問題が一昨日にほぼ決着した段階で、一斉に押し目買いに動いてきたと思われる。というのも、国家公務員共済年金(KKR)など、いわゆる3共済は今年10月にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)と運用が一元化される予定になっている。ところが、GPIFは国内株の運用比率が23%程度と目標の25%に近づいたにも関わらず、KKRは3...
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中国株暴落がギリシャを上回る火種に PART3

世界同時株安の2つの震源地である欧州株、中国株ともに落ち着きを取り戻し、本格的なリバウンド局面に突入した。ギリシャ情勢は金融支援協議こそ決着したものの、今週後半からもう一波乱あると見ておくべきだろう。中国株もリバウンドが一巡すれば、再度、信用取引の強制決済や投げ売りが増えてくると予想される。今週から米国市場が決算発表シーズンに入る。S&P500社ベースでは、この4-6月期は小幅減益が予想されており、7-9月期に改善が見られるかどうかがポイントになる。しかも、週末17日はオプションSQがあるため、リバウンド一巡と見たヘッジファンドが15日から再び売り仕掛けに動いても不思議はない。ギリシャ支援を協議しているユーロ圏19カ国は、支援の条件として15日までにギリシャ議会で消費税増税や年金支給年齢の引き上げなどを実施する法案を通すよう迫っている。しかし、今回ギリシャがEU側に求めてきた新たな支援策に関して、内容が元々EU側が要求してきた改革策とほぼ同じだったため、ギリシャ与党議員の2割近くが法制化で反対に回ると予想されている。つまり、ギリシャ支援は再び土壇場で白紙に戻る可能性が意外に高いのである...
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中国株暴落がギリシャを上回る火種に PART2

全回の当ブログでは次のように書いている。「日経225先物は今日(8日水曜日)の夕場で1万9450円、きのうの現物の終値比830円安まであった。出来高も16万6000枚と今年2番目の水準に達していて、セリング・クライマックスになった可能性があると見ている」さらに、「中国株については創業板指数が7月に入って初めて反発したので、変化の兆しとして受け取るべきだ」と書いたが、これはズバリだった。日経平均のセリング・クライマックスは1日ずれた格好だが、終値ベースでは水曜日が最安値なので当たりということにしておきたい。この水曜日の夜に行なった証券スクールの株式講演会では「余裕のある人は明日、かなり安いところで指値買い注文を入れておけば、いい買い物ができる」とアドバイスしておいた。ギリシャ問題は全回も書いたように、相場にも8割、9割方織り込み済みなので、この週末にギリシャとEU側の支援協議がこじれたとしても、さして悪材料視されないだろう。中国株については、中国政府が国有企業に対し、自社株買いを行なうよう指導したことで、全上場銘柄の3分の1にあたる976社が自社株買いを発表するなど、株価対策が徐々に効果...
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中国株暴落がギリシャを上回る火種に

中国株の暴落が止まらない。上海総合株価指数の下落率は3週間で3割を突破した。中国政府が信用取引による株価の急騰を放置したことが元凶だが、最大の間違いは中国政府が株式相場をコントロールできると自惚れていたことにある。毎日のように打ち出される株価対策はどれも小粒で、投資家の投げ売りを思いとどまらせるには力不足が否めない。今日も上海総合株価指数は約6%の急落で終わったが、先月の高値から40%以上も急落し、最も問題視されていた創業板指数(チャイネクスト)は、7月に入って初めて反発(0.5%の上昇)して終わった。もっとも、売停銘柄がほとんどなので、この反発は額面通りに受け取れないものの、変化の兆しとして受け取るべきだろう。日経225先物は今日の夕場で1万9450円、きのうの現物の終値比830円安まであった。出来高も16万6000枚と今年2番目の水準に達していて、セリング・クライマックスになった可能性があると見ている。ギリシャ問題は以前から書いているように、半ばエンドレスで相場にもこの5年間で8割、9割方織り込まれたと考えている。
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ギリシャの国民投票は9割方織り込み済みか PART2

ギリシャの国民投票は緊縮策反対で決着した。これを受けて日経平均株価は一時2万円割れ寸前まで急落したが、引け間際に「バルファキス財務相が辞任表明」と伝わり、100円近く戻して引けた。中国株が政府の株価テコ入れ策を嘲笑うかのごとく下げ止まらず、今日も上海総合株価指数が朝方の急反発から一時下落に転じたことも、日経平均の下げに拍車をかけた。しかしながら、夕方5時過ぎの段階で日経225先物は2万270円と現物終値よりも150円以上高くなっている。欧州株式市場も概ね1%前後の下落率で収まっていて、結局、下落率は日経平均の一時2.5%安が最大という間の抜けた展開になってしまった。ギリシャ関連では今日の夜に独仏首脳会談、明日夜にユーロ圏首脳会議が開かれるが、チンピラと化したチプラス首相とはまともな交渉はできないと判断するかもしれない。すでにバルファキス財務相が辞任表明していて、次の財務相が就任するのを待つ可能性もある。それまでは、欧州中央銀行による緊急流動性支援(ELA)の継続が関の山だろう。EU側は、最終的には2回目の債務再編・借金の一部棒引きに応じざるを得ないだろうが、支援条件にチプラス首相の辞任...
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ギリシャの国民投票は9割方織り込み済みか

5日のギリシャの国民投票を目前に控えても、今日の日本株は買戻しが優勢だった。日経平均は2時過ぎからプラス圏に浮上し、結局17円高で引けた。TOPIXは前場から前日比でプラスマイナスを繰り返していたが、プラス圏の方が長かった。個人投資家の売買比率が高い新興3市場はすべてマイナスだった。こちらは大イベントを前に手仕舞い売り、見切り売りが優勢だったと言える。株式新聞の連載コラム「山本伸の株式調査ファイル」でも書いたが、今回チプラス政権が強行しようとしている国民投票は、ユーロ離脱を問うものではない。新聞やテレビなどでは、国民投票が「NO」だった場合に、ギリシャがユーロから離脱し、以前使っていた通貨のドラクマに戻ると解説しているが、投票用紙には「EUや欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)が提示する改革案を受け入れるべきか?」としか書かれていないのだ。しかも、改革案がどういう内容かすら書かれていない。つまり、単純に改革案に賛成か反対かを問うだけの内容なのだ。したがって、仮に反対が過半数を超えても、ギリシャはユーロにとどまり続けるだろう。チプラス首相は、反対が過半数を超えた場合、EU側との...
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多方面からの悪材料に注意 PART3

ギリシャのデフォルトが確定し、あとは5日の国民投票でEUの財政緊縮策を受け入れるかどうかの「審判の日」を待つばかりとなった。仮に、ギリシャ国民がEUに「NO」を突きつけた場合でも、8割方織り込まれていると考えられるので、株式相場へのマイナスのインパクトは限定的だろう。最新の世論調査では、財政緊縮策受け入れ派(ユーロ残留派)が40%台、「NO」が30%台といった感じだが、年金支払いの停止や預金の払い出し制限でチプラス政権への不支持率が相当高まっているのは間違いない。チプラス首相はユーロ残留派が多数となった場合は辞任すると表明しているので、ユーロ残留が決まった場合でも総選挙が避けられず、ギリシャの混乱は半ばエンドレスになりそうである。しかし、何度も書いているように、ギリシャ危機はすでに5年以上前から相場に織り込まれてきたので、正直に言って賞味期限は切れかけている。確かに、欧州の統一=単一国家の実現は遠のくが、それはギリシャが居残ったとしても大差ないだろう。それだけ最後の難関である政治統合はハードルが高いと言える。一方、市場関係者の大半がギリシャ危機に目を奪われている最中に、TPP(環太平洋...
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多方面からの悪材料に注意 PART2

ギリシャのデフォルト問題がいよいよ正念場を迎えている。日本時間で先週金曜日の大引けの段階では、月末のIMF融資の返済を巡ってギリシャと支援先のEUなど債権団の間で交渉合意間近と伝えられていたが、ギリシャ側が突然、一方的に債権団が提示した債務削減策を国民投票にかけると言い出し、交渉が決裂した。私は以前から、ギリシャがユーロ圏にとどまったままで2回目の債務再編・一部の借金棒引きを行なうと予想してきた。今回がまさしくしそうなると予想するが、主要メディアの多くがグレグジッド=ギリシャのユーロ離脱を煽るものだから、専門家でもそれを予想する人が結構いるし、それを恐れる投資家が少なくない。しかしながら、私はギリシャのユーロ離脱の可能性は非常に低いと一貫して予想してきたし、仮にそうなったとしても、その悪材料はもう、1000回位は様々な相場に織り込まれているから、大したインパクトはないと思う。市場もさすがにギリシャの悲観シナリオはもううんざりと飽きてきた感じだ。確かに、今週ギリシャが国民投票をするなら、市場もそれに一喜一憂する形で大揺れとなるだろう。今週末は米雇用統計も控えている。欧州市場がヘッジファン...
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多方面からの悪材料に注意

中国株が暴落に近い下げとなっている。今日の上海総合株価指数は7.4%安の4192ポイントで終わった。6月12日は5166ポイントの高値をつけていたから、わずか2週間で20%近く暴落した計算だ。当局が40兆円以上の残高に膨れ上がった信用取引規制の強化に動きつつあることや(日本の信用取引残高の約13倍)、追加の金融緩和期待が遠のいたこと、信用取引で大損した個人投資家が自殺したとの報道などが嫌気された格好だ。中国株がこれだけ急落したにも関わらず、今日の日経平均は65円安と小幅安にとどまったことは注目に値する。年初来高値からの下落率もわずか1%程度である。もっとも、私は6月いっぱいまで日経平均は高値圏で推移すると見ていたわけで、まあ当たらずとも遠からず、という感じだろう。私は最近の講演会で株主総会シーズンが終了したら、銀行株など株式持ち合いが多い銘柄群は持ち合い解消売りに要注意だと警告している。毎年のことだが、日本の経営陣は株主総会までは極力悪材料を出さないように最大限努力し、総会が終わったら「あとは野となれ山となれ」とばかりに、増資や金庫株の放出、業績の下方修正など、株価が急落しそうな悪材料...
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今月中は連続で高値更新か PART2

きのうの当欄では「明日にも日経平均はITバブル時の高値どころか、96年12月の2万1067円を上抜けても不思議はない」と書いた。今日の日経平均の高値は2万952円なので、96年12月の高値までは65円足りなかったが、97年6月の高値2万910円は一時更新した。TPP(環太平洋経済連携協定)妥結に不可欠なTPA(大統領通商一括交渉権)法案が今日上院で採決される、昨夜の審議打ち切り動議は賛成60、反対37でギリギリ可決しているので(動議可決には5分の3の賛成が必要)、今日の採決もほぼ同数の賛成が見込めるとすれば、楽勝で可決できそうだ(過半数の賛成で可決)。ただ、オバマ大統領は当初、TAA(貿易調整支援制度)法案とセットでないとTPA法案には署名しないと宣言していた。なので、今日TPA法案が上院を通過しても、オバマ大統領は法案にすぐにはサインしない恐れがある。サインしなければ成立しないので、ここでもTPP妥結の日程が若干、後ずれするリスクは残る。それでも、今月中にはオバマ大統領もサインせざるを得ないだろうから(議会の夏休みが近づいているので)、TPPの事務レベル交渉は一気に前進しそうだ。7月...