ヤマモト

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二番底を探る動き PART4

米国が利上げするかどうかを決める来週16、17日のFOMCを控えて、売買を手控える投資家が増えている。今日は3カ月に一度の株式先物・オプションの同時決済日(メジャーSQ)だったが、日経225先物の出来高(ラージ、期近物)は10万枚強と、前回6月のメジャーSQよりも4万枚以上も少なかった。一昨日まで3日連続で17万枚前後あったから、それに比べてもえらく少ない。要は、いわば世紀の大イベントを控えて、リスク資産を処分するリスクオフの流れが行き過ぎたとも言っていい。こうなると、仮に利上げとなっても、売るものが少ないために、「売り」よりも悪材料出尽くし感から「買い」の勢いの方が強まる可能性があると言えるだろう。ただし、17日のFOMCの翌日は米国市場がメジャーSQ(トリプル・ウィッチング)になるので、ヘッジファンドなどの売り方は、最後の力を振り絞って売り仕掛けに出てくる可能性も考慮しなくてはならない。しかし、無理な売り仕掛けをすれば、踏み上げを仕掛ける連中も出てくるだろうから、やはり上にも下にも振れやすい状態になる。しかも、日本市場はその翌日の19日からシルバーウィークで5連休となる。25日には...
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二番底を探る動き PART3

今日の日経平均は1343円高の1万8770円と1日で7.7%も上昇した。記憶にないぐらいの上昇率だ。上げ幅は21年ぶりの大きさで、東証一部では99%の銘柄が上昇したというから、今日値下がりした銘柄は、よほどの悪材料が出た銘柄だけだろう。ちなみに、日経平均の2倍の値動きをする日経レバレッジ投信は14.2%の上昇。きのうの急落を二番底と見て、突っ込み買いを入れた人は、それなりの対価を得たことになる。前回、日経225先物は8月25日の夜間取引で1万7160円の安値があり、そこを割り込まずに反発できるかがポイントになると書いたが、どうやら短期的にはきのうで二番底確認となったようだ。NHKは今朝のニュースで、米国がTPP(環太平洋経済連携協定)閣僚会合を今月下旬に開催することで調整していると伝えた。おとといの産経新聞は「TPP交渉 9月合意は絶望的」との見出しで、交渉関係者の話として「9月中は閣僚会合を開けそうにない」と漏らしたことや、米国が次回の閣僚会合開催に慎重姿勢を強めていて、フロマンUSTR代表は「次がだめならクビになるかもしれない。交渉をまとめる能力がない」などと書いている。以前も書い...
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二番底を探る動き PART2

日経平均株価は先週末、8月25日につけた安値1万7747円(ザラ場ベース)を割り込み、今日の安値(1万7478円)を含めて2営業日連続で下値を切り下げる動きとなった。つまり、底割れの形になっているのだが、日経225先物では8月25日の夜間取引で1万7160円の安値があり、先物ベースではいまだ二番底を探る動きとなっている。目先的には、この1万7160円を防衛できるかどうかがポイントになるが、市場では今日の安値1万7478円が昨年末の終値1万7450円をギリギリ割り込まなかったことに注目する向きが多いようだ。これは、外国人投資家の多くが12月本決算であり、日経平均が決算期末値よりも若干上回っているということは、まだ利が乗っている外国人投資家が多いことを示すからだ。外国人投資家は8月に現物と先物合計で2兆5000億円と、リーマン・ショック後以来、最大の売り越しを記録したが、その多くが利益確定売りだったと推測できる。リーマン・ショック後の世界経済を支えてきた中国経済の先行き不透明感が、今回の世界同時株安の元凶であることは間違いない。とりわけ、中国からの資本流出が止まらず、それに対応して人民元を...
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二番底を探る動き

中国政府が来月から人民元売りの為替予約を制限する新たな株価対策を発表した。一部で為替自由化の流れに逆行するとの批判もあるが、応急措置としては特効薬に近い政策である。10月15日から人民元売り・外貨買いの為替予約を行なう場合、総額の20%を中国人民銀行に準備金として預ける必要があるという。意外に知られていないが、中国では習政権の腐敗撲滅運動が激化した昨年から、大規模な海外への資金流出が始まり、6月からの株価暴落でそれに拍車がかかっているようだ。もちろん、他の新興国同様、米国の利上げ観測で中国に流れ込んだ海外マネーが本国に回帰する「レパトリエーション」が急拡大している面もある。要は、インドネシアやタイ、マレーシアなどと同様、中国も深刻な資本流出に直面し、それが株価暴落に直結しているわけである。一方で、きのうはもう1つ別の強力な株価対策も発動されている。中国版SECとも言うべき中国証券監督管理委員会が証券会社に対して、9月末までに非正規の信用取引向け融資を一掃するよう指示したという。いわゆる場外配資のことだと思われるが、これは6月のピーク時には40兆円以上の残高があったという(レバレッジが高...
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半値戻しは全値戻し PART2

今日は月末という特殊要因もあり、寄付きから先物主導で売り込まれた感じだ。長期保有者のドレッシング買いよりも、投機筋のドレッシング売りの方が明らかに上回っていたのだろう。マザーズやジャスダック、東証二部指数がいずれも上昇したのに対して、日経平均の下げが約1.3%と大きかったのは、先物主導の下げだったことを物語っている。つまり、個人投資家は今日も押し目買いに動いていたわけだ。確かに、上海総合株価指数は最終的に26ポイント安の3205ポイントと小幅安で終わったものの、一時は130ポイント安と4%も急落したので、それに乗じてヘッジファンドが225先物などを売り崩したのは間違いない。日経平均やTOPIXだけを見ていたのでは、相場の本当の中身はつかめない。信用の追証に伴う処分売りや強制決済の売りが先週末で一巡したため、個人投資家は傷つきつつも、動きやすくはなってきた。ただ、今週末の米雇用統計と来週末のメジャーSQ、さらに再来週16日のFOMCで米国が利上げに動くのかどうかという大イベントも控えているから、それぞれのイベントで再び売り仕掛けを仕掛けてくる連中も出てくると想定しておくべきだろう。まとめ...
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半値戻しは全値戻し

日経平均はあれよあれよと言う間に1万9000円の大台を回復した。今日の終値は561円高の1万9136円だが、戻り局面でも値幅が大きくなっていることがポイントだ。今回は8月11日の高値2万946円から26日には一時1万7714円まで下がったため、下落幅は3232円。今日までの上昇幅は1722円。つまり、今日で下げ幅の半値戻しを達成したことになる。 「半値戻しは全値戻し」という相場格言がある。相場格言でも、大して当たらない格言もあるのだが、これは結構当たる格言の部類だ。ただし、今回に限っては、全値戻しを達成するには、日本の構造改革の起爆剤になるTPP(環太平洋経済連携協定)の大筋合意が必要だろう。というのも、中国株はもちろん、経済が好調な米国株すら全値戻しがかなり難しいからである。今週26日、オバマ大統領の要請で40分前後におよぶ緊急の日米首脳電話会談が開かれた。当初はTPP合意に向け「引き続き日米で連携していくことを確認した」などと報道されたが、27日になって、オバマ大統領から9月中にTPP閣僚会合を開いて大筋合意を目指す方針が伝えられたとのニュースが飛び出した。これはTPP関連株だけで...
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消化難のチャイナリスク PART4

日経平均はようやく反発したが、まだ予断を許さない情勢にある。何しろ、今回の世界同時株安の震源地である中国株が下げ止まっていない上に、最大のカギを握る米国株も反発に転じていないからだ。上海総合株価指数は午前中の4%近い急落から切り返して、午後には逆に4%以上も急騰したが、結局、きのうの米国株と同じように続落し、1.3%安で引けた。当局が2カ月ぶりに利下げをしても反発しないのは、よほどの重症と見るべきだろう。かつて、日本政府が総額400兆円近くにのぼる財政投融資資金を使って90年代に行なった株式の買い支え(PKO)は、結局、大失敗に終わった。どの程度の金額がPKOに投じられたかは定かでないが、株式の時価総額と投入された公的資金の比率は、日本の方が高かったと推測される。一部報道によると、今回の急落局面で中国政府は株式の購入に約24兆円を投じたという。いくら公的資金といえども、1年で2.5倍になった超割高な株を支え続けることなど不可能だ。上海総合株価指数は今日で6月の高値から43%下落したが、昨年の5月には2000ポイントを割り込む場面(5月21日、1991ポイント)もあったわけで、そこから見...
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消化難のチャイナリスク PART3

先週末のNYダウが530ドル安と記録的な下げ幅になったことで、今回の中国発の世界同時株安が投機筋の売り仕掛けに終わらず、本格的な下落局面入りを告げるものである公算が出てきた。目先的にはセリング・クライマックス的な動きになっていて、売買代金が急増しているため、リバウンド局面が近づいていると思われる。ポイントは、株式市場の総本山たる米国株がいつ下げ止まるか、だ。そもそも、今回の世界同時株安は中国の人民元切り下げが引き金になっており、それを誘導したのが米国と、事実上、米国の支配下にあるIMFだからだ。IMFは5年に1度実施されるSDR(特別引出権)の構成通貨見直しを来年1月に控え、SDRに人民元の採用を申請していた中国に人民元改革を勧告してきた。8月4日には、SDRの見直しを来年9月まで延期すると同時に、人民元改革を催促する報告書が発表され、その1週間後に人民元の切り下げが連続で実施された。つまり、IMFや米政府は中国の人民元改革が近く行なわれることがわかっていたわけで、その情報を米政府筋に近いウォール街や有力ヘッジファンドは掴んでいたと推測される。要は、今回の人民元切り下げをきっかけとした...
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消化難のチャイナリスク PART2

今日は中国の株価指数先物の精算日(SQ)にあたる。米国も今日が株価指数オプションの精算日である。前回、中国株の急落は「SQ2日前の急落の急所を狙った売り仕掛けが原因だ」と書いた。SQ前日に売り仕掛けを行なうということは、現物株の取引でいえば、大引け間際の2時58分ぐらいに大量の売りを出すのと同じだから、株価操縦の疑いで当局に睨まれてしまう。しかし、今回はそのSQ前日にギリシャのチプラス首相が突然辞表を提出し、総選挙を行なうと表明した。どう考えても、このタイミングでやるのは不自然過ぎる。何しろ、きのう正式にユーロ圏の救済基金ESM(欧州安定メカニズム)の理事会で約11兆8000億円の金融支援を正式に承認されたばかりである。ユーロ各国の首脳は、またチプラスに「してやられた」と思っていることだろう。話を戻すと、きのうの夜から今日にかけての世界的な株価の急落は、ヘッジファンドの売り仕掛けが要因であるのは間違いないが、そのきっかけを作った犯人がチプラス首相であり、国家のトップである彼を株価操縦の疑いで取り締まることは不可能である。しかし、どう考えても、チプラスとヘッジファンドが共謀しているとしか...
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消化難のチャイナリスク

先週突然行なわれた人民元の切り下げと天津大爆発、それに再び始まった中国株の急落。これでもかというほど、中国から悪材料が噴出している。来週あたりから世界的にも夏休みシーズンが終わり、投資家が市場に本格的に戻ってくるため、ヘッジファンドなどによる薄商いの市場を狙った売り仕掛けは難しくなるはずだが、こうも悪材料が多いと、押し目狙いの個人投資家さえ腰が引けてくるだろう。先週もそうだったが、今日の日経平均急落もあからさまな先物主導の売り崩しだった。先週はお盆休み中に東証の空売り比率が過去最高の39%台に乗せた。市場参加者が極端に少なくなる中で、商いの約4割が空売りというのはフェアでない。むしろ先週よりも今週に入ってからの方が薄商いではあるが、これだけ中国発の悪材料が揃うと、上値を買おうという投資家はまずいなくなってしまう。上海総合株価指数はきのうの6%超の急落に続いて、今日も午前中に5%超急落したのだが、東証が引けてからはプラスに転じ、結局、45ポイント高の3794ポイントと1.23%高となった。中国も投機筋VS政府の攻防戦が繰り広げられているのは間違いない。今週末が中国の先物のSQのため、今日...