ヤマモト

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2万円の壁は予想外に厚い

日経平均は今日、中国株の続急落などを嫌気して一時175円安まで下げた。上海総合株価指数は先週の5.5%安に続いて、今日も一時3%以上急落したが、引けにかけてプラスに転じて終わった。欧州株もかなり高く始まっているので、これで先週末の中国株の急落は表面上、大方織り込んだと見られるが、まだ楽観できる状態ではない。というのも、直近の中国株と日本株の下落の一因に、米アップルがiPhoneの表示装置を3年後に液晶から有機ELに替えると表明したことがあるからだ。iPhoneは世界で2億台を売る化け物商品であり、この決定がスマホやパソコン、テレビなどの表示装置を液晶から有機ELに世代交代させる引き金になる可能性が高いと私は睨んでいる。日経平均採用銘柄には日東電工や富士写真フイルム、ソニー、パナソニック、ミネベア、シャープなどの液晶関連銘柄が少なからず入っている。これらの液晶関連株の日経平均への寄与度はバカにできない。まだ、アップルの決断が「世紀の決断」になると気づいている人は少ないと見られ、これが日経平均の2万円大台回復を阻んだ要因になったと気づいた人はもっと少ないだろう。先週末の中国株の急落について...
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地政学的リスクとヤレヤレ売り PART2

ここ最近、当ブログや講演会、ラジオ番組などでも再三述べているように、日経平均の2万円の壁は大方の市場関係者が思っているよりも、かなり厚いことが判明しつつある。今日も寄付きで1万9994円と、あと6円というところまで行きながら越えられなかった。時間外取引の225先物では、きのうもおとといも2万円を一時越えているのだが、やはり東京市場では現物のヤレヤレ売りや利食い売りが相当出るようで、2万円越えにはヘッジファンドなど短期筋が反応しやすい強力な支援材料が必要なのだろう。今日は上海総合株価指数が5.5%安と急落したことも響いた。中国株の急落は、監督当局(CSRC)が大手証券会社2社(そのうちの1社は最大手)を法令違反で調査しているとのニュースがきっかけだった。さらに、CSRCが証券会社に対してデリバティブ関連融資を禁止すると報じられ、先物の手仕舞い売りが殺到したようである。証券株にはストップ安が相次いだようだ。いわば、今日の中国株の急落は、証券市場の規制強化を嫌気した売りが膨らんだことが原因なのだが、これは中国の株式市場が落ち着いたからこそできる規制強化で、下落要因としては長期化しないと見てい...
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地政学的リスクとヤレヤレ売り

きのう、トルコがロシア軍機を撃墜した一件で、ヨーロッパの株式市場は一時パニック的な売りが出たようである。ドイツ株やフランス株は一時2%以上も急落した。欧州の代表的な企業50社で構成されるダウ・ユーロストック50指数は、一時3%近くも急落していた。それも当然と言えば当然で、トルコは旧ソ連に対抗するために作られた軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)加盟国であり、NATO加盟国とロシアが実際に交戦したことは、かつて1度もないからである。そもそも、NATO軍は冷戦終結まで1度も実戦の出動経験がなかったという。冷戦後に米国が世界各地の紛争を煽った関係で、PKOが必要になり、NATO軍はPKO目的で初めて実戦を行なったのが実情のようだ。きのうのNYダウは一時100ドル以上急落したが、そこから130ドル戻って19ドル高で引けた。S&P500、ナスダックの3指数が揃ってプラスで引けたわけで、米国市場に関しては、今回のロシア軍機撃墜問題は、大した悪影響がないと見たようである。今日の日本株の下落も私が予想していたよりも小幅にとどまったから、やはり外国人を中心とする機関投資家の押し目買い意欲がよほど強...
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日経平均は2万円の大台替わりに挑戦

日経平均株価は今日、引け間際の20分間に急伸して、結局朝方の140円安が大引けでは20円高とプラスに転換して引けた。大引け直前までは終日マイナス圏だったから、まさかプラスになるとは思わなかった。昨日に続き、2日連続で8月の世界同時株安後の戻り高値を終値ベースで更新したことになる。きのうの日経平均は一時1万9959円と2万円まであと41円に迫った。今日は高値引けだったが、それでも1万9879円だから、2万円台乗せにはあと130円弱の値上がりが必要だが、大台替わりは相当なエネルギーが必要である。日経平均は今年4月、15年ぶりに2万円の大台に乗せたが、すぐに2万円割れとなり、1カ月近くも2万円出没の保ち合い相場になった。結局、2万円台が定着するのは1か月半後のことだ。今回は前回作った大量のシコリの戻り売りもあるから、2万円の大台定着は今年中にできるかどうかだろう。もちろん、私は当欄でも年内に日経平均は6月につけた年初来高値2万952円にトライすると予想はしている。しかし、7月に1万9115円まで急落し、その後、7月下旬と8月中旬の2回、年初来高値更新に挑戦したものの、その寸前で押し返されてい...
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フランスの同時多発テロをどう読むか PART2

今日の東京市場は、またしてもフランスの同時テロ問題に振り回された。日経平均は寄り後すぐに209円高の1万9840円と、8月の世界同時株安後の戻り高値をつけた。しかし、後場に入ると、ロサンゼルス発とワシントン発のフランス行きエールフランス2機に爆破テロ予告があったとのニュースが流れ、日経平均は急速に伸び悩んだ。さらに、パリ北部でテロ容疑者捜査中に銃撃戦があり、特殊部隊の数人が撃たれて負傷したとの速報ニュースも入り、結局、日経平均は高値から200円下がって18円高で引けた。パリ同時テロ後に、フランスだけでなく世界的に株価は急反発した。これはテロ情報を何らかの方法で事前に入手した連中が空売りしていたポジションを買い戻したからと見て間違いない。結局、同時テロで一番値下がりしたのは、主要国では日本株(日経平均は一時350円安まで下げた)だった。震源地のフランスの代表的な株価指数CAC40は、週明けこそ一時1%ほど下がる場面があったものの、逆に1%以上値上がりする場面もあり、終値は3.6ポイント安の4804と0.1%以下の下落にとどまった。翌日は133ポイント(2.8%)高の4937ポイントと何事...
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フランスの同時多発テロをどう読むか

フランスのオランド大統領は、金曜日にパリ市内で起きた同時多発テロをイスラム国の犯行と断定。その報復として、週明け16日にイスラム国の最重要拠点とされるシリアのラッカに米国とともに空爆を行なった。イスラム国が同時テロの直後に犯行声明を出しているから、イスラム国のメンバーが実行犯なのだろうが、もしそれが事実なら、株式市場への影響は極めて限定的なものにとどまりそうだ。もちろん、フランスは例外である。イスラム国がイラクとシリアに勢力を拡大する過程で、様々なテロが実行されてきたが(後藤健二さんなど日本人の殺害を含む)、株式市場は一時的には大きく反応するものの、企業業績への影響がほとんどないために、相場の悪材料としては比較的早く織り込まれて、平常に戻ってきた経緯があるからだ。そもそも、同時テロ直前に米国株が急落したことが「怪しい」と私は見ている。ちょうど前回の当欄で書いたように、木曜日のNYダウは254ドル安と9月下旬以来の大きな下げ幅になった。そして、同時テロ直前の日本時間14日午前1時から2時ごろに私が寝ようとしてNYダウを確認すると、すでに150ドル前後安かった。テロ直前の1日半で400ドル...
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年内最後の難所を無事に通過か PART2

12月の利上げを織り込み始めたのか、米国株がどうも冴えない。きのうのNYダウは254ドル安の1万7448ドルと、20日ぶりに1万7500ドルの節目を何の抵抗もなくあっさり割り込んでしまった。下げ幅は9月28日の312ドル安以来の大きさである。NYダウの1万7500ドルは、昨年12月から今年2月までの3カ月弱の間に何度も行き来を繰り返したレベルで、8月半ばの世界同時株安前にも1カ月以上にわたって下値抵抗となったレベル。きのうのNY市場は、銅が6年ぶりの安値に急落し、原油も在庫の増加で9月以来の安値をつけるなどしたために、リスクオフの流れが一気に株式市場にも波及して急落してしまった。東京市場も日経平均が朝方300円以上安い1万9388円まで売られたが、大引けにかけてジリジリと値を戻して、結局100円安の1万9596円で引けた。日経平均は節目の1万9500円を防衛して終わった形だが、日足チャートを見ると、実に7営業日連続で陽線となっており、猛烈に押し目買い意欲が強いことを物語っている。今日で決算発表シーズンは終わったが、個別では業績の予想外の下方修正が相次いだ。私が講演会などで取り上げた銘柄...
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年内最後の難所を無事に通過か

日経平均株価は今日も3日連続で終値ベースの戻り高値を更新した。これで6月につけた年初来高値までの値幅は1300円弱となり、あと6%強上昇すれば新値更新となる。10月5日にTPP(環太平洋経済連携協定)を大筋合意してから、私は年内に日経平均は年初来高値にトライすると言い続けてきた。「なにをバカな」と思われていた方も多かったと思うが、今となっては市場関係者の多くが似たような予想を出している。本来、今日はオプションSQ2日前の「急落の急所」のはずだった。にも関わらず、きのうに続いて日経平均は朝安のあと(寄付きは69円安)上昇に転じて20円高で引けた。きのうも寄付きの180円安から始まって29円高で終わっている。明日のオプション最終売買日に、ヘッジファンドなどが最後の売り仕掛けに動く可能性も残るが、やはり、週明けのGDP速報の後に発表される補正予算(景気対策)の規模が大きく引き上げられそうなので、今回ばかりはなかなか売り仕掛けをしづらい展開になっている。毎年秋は世界同時株安や金融危機が勃発しやすいものだが、たいていは11月のSQで底入れ反転する傾向がある。これはヘッジファンドの決算対策売りが1...
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1カ月前の年内高値挑戦の予想

1週間前の11月2日のブログで、私はこう書いている。「明日は郵政グループ3社の上場だが、かんぽ生命などが大幅高になるのではないかと私は予想しており、今日の下落分(この日の日経平均は399円安の1万8683円)は意外に早く取り戻すと見ている。市場では強気派と弱気派が拮抗しているものの、やはり11月はアノマリー的にも格好の仕込み場で、買いたい弱気派が多い今こそ買い場だと私は思う。ちなみに、今日の日経平均は377円高の1万9642円と、1週間前よりも1000円近く高い。私は講演会や株式新聞のコラムでも、10月下旬から「年内に買おうと思っているのなら、安い今が買い場」と主張してきたし、TPP(環太平洋経済連携協定)が大筋合意した10月5日以降は、いち早く年内に日経平均は6月につけた年初来高値にトライすると予想してきた。前回書いたように、円安を追い風に輸出関連株の見直し買いが今後も続きそうなため、トヨタやTDK、ヤマハ発動機、村田製作所、信越化学など代表的な輸出関連で業績のいい銘柄に分散投資する投資戦略がしばらく有効になるだろう。それが面倒だという人は日経レバレッジ投信(1570)を買うのも手か...
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郵政グループ3社のIPOは大成功 PART2

きのうまでの急騰で、さすがに郵政グループ3社は今日そろって3〜4%反落した。ただ、TOPIXやMSCI(モルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル指数)などの株価指数に連動する運用をしている機関投資家の買い需要が本格化するのはこれからで、前回も書いたように、しばらくは堅調な相場が続くと見ている。日経平均は1万9000円台がようやく定着しつつある感じだが、来週末のオプションSQを控えて週後半は波乱の展開になる可能性が高い。しかし、アノマリー(理論では説明できない規則性)的に11月半ばは絶好の買い場になることも多いから、買いたい弱気派が多数派という構図に変化はないだろう。決算発表シーズンは来週1週間で終わるので、週半ばからは再びテーマ株物色が強まると思われる。建設、不動産という内需株の柱に手を出しづらい状況に変わりはなく、円安基調が強まっていることもあって輸出関連株の見直し買いがテーマとして浮上することも考えられる。今晩の米雇用統計でドル円相場は大きく動く可能性もあるが、よほど弱い指標が出ない限り、ドル高・円安の流れは変わりそうにないから、やはり何らかの切り口で輸出関連株の再評価が...