ヤマモト

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決算発表シーズンは今週で終了

決算発表が本格化しているが、業績面の悪材料に対する市場の反応は先週までとはだいぶ様相が違う気がする。先週まではわずかな減益予想でも株価が大崩れする銘柄が多々あったが、今日は相場全体が出直ってきたこともあって、過剰反応は限定されている印象だ。先週末の大引け後に羽田空港の地盤改良工事でデータ改ざんが発覚した東亜建設に関しても、先週までならストップ安売り気配になっていてもおかしくはなかったが、今日はストップ安1円手前の49円安で踏みとどまった。35億円の最終赤字予想から160億円の赤字予想に大幅下方修正したニチイ学館に関しても然りである。先週末の米雇用統計は市場予想を大きく下回ったものの、米株、米ドルともに堅調に推移してくれたおかげで、東京市場は買い安心感が広がったようである。安倍総理や麻生財務大臣から円高をけん制する発言が相次いでいるのも好感されている。しかし、今週末はオプションSQで、明日の後場、あるいは明後日あたりから売り仕掛けをしてくるヘッジファンドも出てくるだろう。もっとも、多くのヘッジファンドは欧米市場での売り仕掛けがうまくいっていないため、日本市場でも買い戻しを急ぐファンドが増...
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現実化したゴールデンウィーク危機

当ブログでは以前から再三にわたってゴールデンウィーク危機を警告してきた。私の講演会に常連で参加している人たちは、さすがに買いポジションを大きく落とした人がほとんどだが、直近の戻り相場で強気になっていた人は、まさしく梯子を外された格好である。連休直前に開催された日銀金融政策決定会合はまったくの空振りに終わった。大方の市場の予想を裏切って追加緩和が見送られた結果、連休中に日経平均は1万6000円の大台を割り込み、ドル円相場は一気に105円台に突入した。しかし、事前に追加緩和に関する多数のリーク情報が流されていただけに、今回の追加緩和見送りには裏があると見ていいだろう。日銀会合の翌日の29日、米財務省が半年に1度の為替報告書を公表した。その中で日本、中国、ドイツ、韓国、台湾の5カ国が不公正な為替政策をとっている可能性があるとして監視リストに入れられた。日銀はこの情報を事前に入手し、追加緩和を思いとどまった可能性が考えられる。5月4日には米共和党大統領候補のテッド・クルーズが大統領予備選から撤退すると表明し、保護貿易主義のトランプの指名が確実になった。米国発の2つの大材料と日銀の追加緩和見送り...
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日銀の追加緩和を先行して織り込んだか? PART2

きのうの深夜、日経平均(先物)は時間外取引で1万7490円と大証終値比190円高まで上昇した。しかし、早朝にアップルの減益決算が伝わると、東京市場では日経平均への寄与度の高い値がさの電子部品株が売られ、結局、終値では62円安と3日続落になった。日銀金融政策決定会合を明日に控えて、いったん売っておこうと考える投資家が増えるのは当然である。きのうの深夜の反発で、日銀会合結果発表前のヘッジファンドのショートカバー(空売りの買戻し)は8割〜9割終了したと私は推測している。実際に追加緩和が行なわれたとしても、規模の大小にはよるが、劇的な株価上昇はないと予想する。もちろん、瞬間的に数百円急騰するということはあり得るが、今回は事前の日銀関係者からのリーク情報が多すぎて、株価への織り込みも過去例がないほど進んだと考えられる。一方、追加緩和が見送られた場合は、500円以上の反動安を覚悟する必要があるだろう。ただ、追加緩和への期待が残るという点で、従来のまったくの空振りとは一線を画すと思われる。最悪なのは、極めて小幅な追加緩和だが、それの可能性は相当低いと思う。決算発表が本格化するのはゴールデンウィーク後...
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日銀の追加緩和を先行して織り込んだか?

先週末の日経平均(先物)は時間外取引で1万7740円まで上昇したが、今朝は寄り後にそこから300円ほど急落し、終日、売り物に押される展開だった。先週後半の日本株急騰・円の急落は、やはり日銀の追加緩和を先取りした空売りの買戻しが原動力になったと見るべきだろう。問題は、追加緩和がどのレベルまで株価と為替相場に織り込まれたかだ。日経平均に関しては、テクニカル面で過熱感や上げ過ぎを示す指標がいくつか出ている(ボリンジャーバンド、ストキャスティクスなど)。一方、日足ベースでゴールデンクロスを示現(5営業日前=19日)したことや、今年に入って初めて一目均衡表で雲の上限を突破(3営業日前=21日)したことなど、買いシグナルもいくつか出ていて、必ずしも相場が過熱し過ぎだとは言い切れない。この点で、追加緩和の織り込みは5〜6割程度ではないかと私は推測している。前回も書いたが、27〜28日の日銀会合で追加緩和なしの選択肢はなくなったと思われるし、日銀サイドからも銀行に対する日銀貸出にマイナス金利を適用することを検討中など、関係者からのリーク情報がポンポン飛び出している。熊本地震による国内経済への打撃(外国...
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明らかな潮目の変化

日経平均はきのう、3月の戻り高値を更新して、新たな上昇波動に入った可能性が高まった。明らかに潮目が変わった印象を受ける。今年に入って初めて一目均衡表の雲の上限を突き抜けたことも象徴的だ。ドル円相場もこれまで上値の壁になっていた110円を今日突破している。株式市場に劇的な変化をもたらした要因の1つは熊本地震だろう。これで国内情勢が大きく変わってきた。まず、安倍総理が衆参同日選を諦め、被災地の復旧・復興と経済全体の下支えを最優先する方針に転換。これにより、同日選で衆参とも3分の2以上の議席を確保し、早期に憲法改正に踏み切るシナリオが先送りされた。アベノミクスによるデフレ脱却、円安・株高シナリオが崩壊しつつある中で、安全保障を最優先する安倍総理の暴走ぶりは異様だった。それが修正されるのは株式市場にとってかなりのプラスだ。来月の伊勢志摩サミットに合わせて表明する経済対策は、かねて10兆円規模とされていたものが、熊本地震を受けて20兆円規模に拡大すべきとの声が自民党内から上がっている。アベノミクスの仕掛人とされ、「アベノミクスを成功させる会」の山本幸三会長(経済産業副大臣)は、震災復興財源に10...
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1万7000円の壁は強烈、米国株と比較するのは無茶

NYダウは昨夜、一時99ドル高の1万8103ドルまで上昇し、史上最高値1万8351ドルにあと1.4%まで迫った。ドル安による多国籍企業の収益改善が米国株高を後押ししているだけに、円高・ドル安で収益が悪化している日本株と比較するのは無茶な話である。そもそも、米国以外の市場は日本と大差なく株価低迷にあえいでいるわけで、いまは米国株を指標にするべきではない。以前から書いているように、日経平均が1万7000円をつけると強烈な売りが出てくる。おそらくは、大半がオイルマネーの換金売りだろうが、欧米の年金基金などもこの水準だと利食い売りを出すようである。信用買い残が2兆5000億円台まで激減したことで、個人の売りは大したことはないのだが、1万7000円でこれだけ上値を押さえられると、やはりリーマン・ショック直後の2倍のペースで外国人売りが出続けていることを痛感させられる。問題は、熊本大地震後の戻りで、市場が日銀の追加緩和をかなり織り込んでしまったことである。おおよそ市場関係者の3分の2が追加緩和ありと読んでいるため、好材料を先食いしてしまっている感じだ。1月のマイナス金利導入時のようなサプライズはな...
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原油増産凍結会議が決裂、熊本地震もリスク回避を加速

リスク回避を加速サウジとロシアが主導する17日の原油増産凍結会議(ドーハ産油国会合)は、事前の報道とはまったく違って何も合意できないまま終わった。サウジを中心とする湾岸産油国が、イランの欠席を非難し、イランを含む全OPEC加盟国が参加しない合意には同意できないとして、事実上決裂して終わったようだ。この増産凍結会議の決裂により、世界的にリスクオフが再燃しつつある。東日本大震災の時と同様、熊本地震による自動車やエレクトロニクス業界のサプライチェーンの寸断を受けて、「円買い・日本株売り」が急増して、これもリスクオフの流れに拍車をかけたと見ていい。世界的なリスクオフ=円高でもあるので、原油の下落はどうしても「円買い・日本株売り」の逆アベ・トレードにつながりやすい。逆アベ・トレードはアベノミクスの失敗をも意味するので、政府・日銀としては「追加緩和+大型経済対策」を打つしか手がないだろう。ただ、仮に追加緩和が行なわれたとしても、世界的なリスクオフ=円高を食い止めることは難しいだろう。実際問題としては、円高の勢いを緩やかにする程度の効果しか期待できない。円はマイナス金利のユーロに対して3年ぶりの高値...
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サウジとロシアがイラン抜きの増産凍結で合意 PART2

きのうの熊本大地震は九州に甚大な被害をもたらした。しかし、原発再稼働が一段と困難になったことで、中長期的な円安要因になるとの見方もできる。現在、国内の原発で稼働しているのは、熊本の隣、鹿児島の川内原発のみである。こちらは地震の影響を免れて正常に稼働しているようだが、他の休止中の原発については再開のハードルが一段と高くなったのは間違いない。一方、北京で開催中のG20でも円安を後押しする材料が出ている。IMFのラガルド専務理事が記者会見で「非常に急激な円高が起きた場合は(日銀の)市場介入は正当化できる」と発言したのである。実際にはかなり厳しい条件が付けられているため、現実的ではないのだが、投機筋にしてみれば円買いを進めにくくなったのは確かだ。さらに、今月27〜28日の日銀金融政策決定会合で、追加緩和を議論するとのリーク情報が出まくっている。黒田総裁は日本の景気減速の要因として円高を挙げており、追加緩和に前向きな発言を直近で繰り返している。こうなると、少なくとも日銀会合の結果を見るまでは投機筋も下手に動けない。むしろ、今は手仕舞いを優先してポジションを軽くしておきたいところだ。まとめると、ど...
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サウジとロシアがイラン抜きの増産凍結で合意

きのうの深夜、サウジアラビアとロシアが「イランの方針に関係なく、原油の増産凍結で一致した」とロシアのインタファクス通信が伝えた。これで相場の流れがリスクオフから一気にリスクオンに転換した格好になった。まず、原油先物相場が急伸し、WTI先物は一時42ドル台と昨年12月以来4か月半ぶりの高値をつけた。これを好感してドル円相場は107円台後半から一時109円台まで急伸。日経平均も今日は452円高と3月初旬以来の大幅高となった。もちろん、今日の日本株の急伸は空売りの買戻し(ショートカバー)が主導したもので、実需の買いがどっと押し寄せたわけではない。日経平均など指数連動のショートカバーは通常、1〜3日で終わるので、今週中は上値追いになるにしても、問題は来週以降である。14日には、3月の反発局面のきっかけになったG20財務相会合が再び開かれる。通貨安競争について議論されると一部で報道されているものの、これが株価にとってプラスの材料と見なされているのは間違いないところで、このG20の思惑もあって、今週いっぱいはトヨタなど主力株中心にショートカバーが継続すると私は見ている。
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ゴールデンウィーク前後の円高に注意 PART4

今日もヘッジファンドに「円買い・日本株売り」を仕掛けられてしまった。日経平均は安値から220円余り戻して70円安で引けたが、自動車株中心に輸出関連株は「空売りの嵐」にさらされている。円高が止まらない以上、決算発表シーズンが終わるまでは、何度も同じ売り仕掛けを喰らう可能性がある。とすれば、前回書いたように、マザーズのバイオ関連株や新興株人気はもう少し継続すると予想される。「東証一部の主力株売り」と「新興株買い」は大手のヘッジファンドにとってワンセットになっているからだ。3年前のアベノミクススタートから半年ぐらい経ったあたりのバイオバブルを彷彿させる相場である。というのも、業績はほとんど関係なしに、材料を発表すれば端から好感買いが入る格好だからだ。当時、一部の銘柄は「発表芸人」などと呼ばれていたが、まさに今も同じで、「発表した者勝ち」というムードである。市場に好材料を提供すれば、需給が良いだけに個人投資家の短期資金も巻き込んで、あっという間に急騰する銘柄が後を絶たない。こうしたバブルについて行けるという人であれば、今の相場はむしろやりやすいかもしれない。上がる銘柄、セクターがほんの一握りに...