ヤマモト

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冷戦終結時並みの時代の変化に直面 PART3

冷戦終結時並みの時代の変化に直面 PART3きのうのNYダウの急落も、今日の日経平均の嫌な下げの原因も、前回書いた通りだと思われる。ニューヨーク市場では今週末が日本で言うところのメジャーSQ(トリプルウィッチング)で、売り仕掛けが出やすいタイミングである。ヘッジファンドなどを含めて世界中のファンドマネージャーが、米大統領選前にポジションを軽くしたいと思っているはずだから、このタイミングでミニ世界同時株安が起こるのはむしろ理にかなっている。来週20日、21日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、利上げが見送られる公算が相当高まったのに対して、同じ日に開く日銀金融政策決定会合ではマイナス金利の深掘りによる追加緩和が濃厚になっている。米利上げが見送られれば、米国株や米国債、原油、金、それにドルにとってもプラスに作用するはずだが、今回、プラスになっているのはドルだけである。今回利上げが見送られても、12月には実行されるとの見方が大勢だから、やはり市場参加者の関心は利上げ時期よりも米大統領選の結果に向かっていると考えるべきだろう。この視点に立つと、日曜日の9.11追悼式典の最中にヒラリーが体調...
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冷戦終結時並みの時代の変化に直面 PART2

先週末の米国株の急落は、秋の金融危機到来を予告するかのような“異様さ”があった。ただ、市況解説では来週20日、21日のFOMC(連邦公開市場委員会)や同じタイミングで開かれる日銀の金融政策決定会合を前に、前倒しでポジションを手仕舞う動きが加速したなどとされている。こう言われると、大半の投資家はそれで納得せざるを得ないのだが、私はどうもしっくりこない。先週末の日本のメジャーSQはほぼ無風で通過したものの、この日のNYダウは394ドル(2.1%)安と6月のイギリスのEU離脱決定(6月24日、610ドル安)以来の下げ幅になった。この日はナスダック総合指数、S&P500を含めた3指数が、いずれも大引け時に最安値をつける安値引けだった。NY市場のみならず、世界の株式市場に不穏なムードが広がりつつあるのは間違いない。秋に株価急落を伴う金融危機が発生しやすいのは、米株式投信の決算期が10月に集中し、換金売りや節税するための「合わせ切り(損の多い銘柄と利の乗った銘柄を同時に売って損益を平準化する)」が多く出ることが深く関係していると言われている。さらに、11月には12月決算のヘッジファンドのポジション...
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冷戦終結時並みの時代の変化に直面

今日は3カ月に1度のメジャーSQだったが、東証一部の売買代金は約2兆1600億円と、きのうを300億円ほど下回ってしまった。日経平均の値幅も上下127円に過ぎなかった。通常なら売買代金は2〜3割増えてもおかしくないし、朝方のSQ通過後は日経平均が大きくブレたりするのだが、やはりここでも日銀のETF購入枠倍増がかなり影響したようである。日銀の株式市場に対する影響力が大幅に高まっていることを見て、市場原理を歪めると批判する専門家や市場関係者が増えているが、まったくの見当外れである。日銀は日本の異常なデフレ状況下に対応しているだけで、そんな状況の中、市場原理を押し通したら株式市場は滅茶苦茶になってしまう。米大統領選まであと2カ月を切った。世界の経済覇権を握っている米国のトップが、これまで歴代の米大統領とは全く違う思想の持主に入れ替わる可能性があるわけで、そうなったら株式市場や為替市場は否が応でも甚大な影響を受ける。ヒラリーが当選すれば現状継続だが、トランプならイギリスのEU離脱決定の何倍ものインパクトがあるだろう。私は共和党が全く思想の違うトランプを大統領候補に一本化した時点で、トランプがヒ...
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米ISM非製造業指数の急低下で利上げ遠のく

きのう発表された8月の米ISM非製造業指数は51.4と7月の55.5から急低下した。これはリーマン・ショック後の大不況以来6年半ぶりの低水準である。この指数は企業の購買担当役員にアンケート調査をするもので、速報性が高く、かつ、雇用統計に次ぐ重要経済指標として知られている。この指数が好不況の分かれ目となる50に急接近したことは極めて重要だ。先週末発表の米雇用統計がイマイチだったこともあり、9月の米利上げはほぼなくなったと見ていいだろう。ドル円相場が一気に2円も円高・ドル安に振れたのも致し方ない。しかし、これだけ円高に振れたにもかかわらず、日経平均は引けにかけ大きく戻って、たったの69円安で終わった。6月までなら300円以上安くなってもおかしくない急激な円高である。もちろん、これは日銀のETF購入枠が1日あたり707億円と倍増したのが要因だが、それだけでなく、先週の日ロ首脳会談のように、安倍政権がTPP(環太平洋経済連携協定)に代わる新たな構造改革策を模索しているとの思惑が高まってきたことも支援材料になったと思われる。前回も書いたように、米大統領選を挟んで行なう日ロ交渉は大きな前進が見込め...
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新局面に突入した株式相場 PART8

先週末の雇用統計は非農業部門の雇用者数が15万人と市場予想の18万人をやや下回ったが、前回も書いたように、8月は夏休みに入る企業が多い関係で、季節的に下振れしやすかったこともあり、ドル円相場はむしろ材料出尽くしを好感して1ドル=104円台に突入した。日経平均も今日は2カ月ぶりに1万7000円の大台に乗せて引けた。やや弱めの雇用統計が出たことで、9月の米利上げの可能性はかなり低くなったと見られているが、実際に利上げするかどうかは21日のFOMC(連邦公開市場委員会)が終わってみなければわからない。もし利上げをするのであれば、今後、FOMCまでの間に出されるFRB幹部の発言にヒントが示されるはずだ。目先的に重要なのは今週末のメジャーSQだが、もしヘッジファンドが売り仕掛けに動くのなら、明日の後場あたりから相場が変調をきたしてくるだろう。しかし、現在はむしろ踏み上げ相場の様相になっているため、今回のメジャーSQは一段の踏み上げになる可能性もある。そうなるかどうかを推測するには、ドル円相場の動向がより重要になる。SQ2日前の「急落の急所」といわれる水曜日に、「円売り・日本株買い」になるのか、「...
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新局面に突入した株式相場 PART7

日本時間で今夜9時半に発表される米雇用統計の数字は、来週の日本株とドル円相場に重大な影響をもたらすのは間違いない。前回も書いたが、その結果次第で米国が利上げに動くかどうか決まるといっても過言ではないからだ。非農業部門の新規雇用者数は18万人増との予想が中心値だが、好不況の節目と見られる20万人以下なら9月の利上げはないと見ていいだろう。そうなると、日経平均は1万7000円の強烈な壁を突破できずに、調整局面に入る可能性が高くなる。もっとも、市場予想が18万人なので(8月の新規雇用者数は、夏休みに入る企業が多い関係で季節的に下振れしやすいことが知られている)、日経平均もその数字を織り込んでいたため、1万7000円を突破できずに、その目前でもたついていたとも言える。これまでジャクソンホール会議での中央銀行総裁の発言や予告は、その後の金融政策の変更に直結することがしばしばあった。FRBのイエレン議長とフィッシャー副議長は今後の利上げを予告し、日銀の黒田総裁はマイナス金利の拡大を予告した。それがともに9月なのか、あるいは米大統領選後の12月なのかが大問題なのだが、それを決める目安になる今夜の米雇...
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新局面に突入した株式相場 PART6

ドル円相場が103円台に突入したことで、日本株の買い戻しが一段と進んでいる。日経平均は節目の1万7000円にあと110円強まで迫ってきた。今週末の米雇用統計次第では、FRBが9月に追加利上げに動く公算が高まるため、目先は米雇用統計が最大の焦点となる。米雇用統計次第だが、もし新規雇用者数(非農業部門)が好不調の節目と見られる20万人を大きく下回った場合、ドル円相場が再び100円の大台割れになる可能性が高いのはもちろん、日経平均も1000円近く急落してもおかしくはない。これが目先的な最悪のシナリオだ。一方、20万人を上回ったとしても、2割程度では利上げが見送られる可能性の方が高いような気がする。ちなみに、昨年12月に利上げに踏み切った際は、前月の新規雇用者数は27.1万人だった。つまり、7月発表の25.5万人程度までは見方が分かれるところで、9月20日、21日のFOMC(連邦公開市場委員会)まで待たないと利上げするかどうかを判断するのは早計だろう。株価にとっては中立要因と考えるのが無難だ。シナリオが実現する確率としては50%程度と見ている。
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新局面に突入した株式相場 PART5

先週末のジャクソンホール会議の講演で、イエレンFRB議長が市場予想よりもかなり強い利上げ意欲を見せたことに加えて、日銀の黒田総裁もマイナス金利の深堀りを匂わせたことで、ドル円相場は一気に102円台へ乗せてきた。イエレン議長の講演直後は50銭程度しか円安に振れず、その後は逆に円高方向に行きかけていたが、「ドル売り・円買い」ポジションの大きさに着目した一部の投機筋が、円の売り仕掛けに動いたようである。私はこれまで再三、日銀はいずれマイナス金利の拡大に動くと予想してきた。そうしないと、円高に歯止めがかからないからだが、マイナス金利を嫌う銀行関係者や銀行に味方するマスコミの悪影響で、「マイナス金利は悪」というイメージが世間に植え付けられてきた。9月の日銀会合でも、焦点とされる「マイナス金利付き質的量的緩和の総括的検証」では、マイナス金利が撤回されると予想していたバカな市場関係者も少なくなかった。それがジャクソンホール会議での黒田発言により、年内のマイナス金利の拡大は必至との見方が今や支配的である。一方、講演会などでも指摘してきたことだが、トランプ、ヒラリーの両大統領候補のTPP(環太平洋経済連...
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新局面に突入した株式相場 PART4

今日は大イベントに合わせて売りを仕掛ける「イベントドリブン型」のヘッジファンドにやられた印象だが、とりたてて悪材料が出てきたわけではない。問題のジャクソンホール会議でも、イエレンFRB議長は利上げ時期に関する明確なヒントは出さないのではないかという見方が支配的だ。日経平均は1万6000円台半ばで意外に底堅く推移している。ただ、上にも下にも大きく動かず、狭いレンジの推移が長く続くというのでは、「商売あがったり」という市場関係者も少なくないだろう。売買代金の減少傾向が続き、物色の柱になりそうな相場のリード役も不在だから、個人投資家の買い意欲が盛り上がらないのも当然だ。こんな時は「休むも相場」が最善の投資戦略である。もちろん、期間利益を上げなければいけない機関投資家や、手数料を稼ぐ必要のある証券会社は「休むも相場」とは言っていられない。この投資戦略は個人投資家と一部の法人投資家にのみ許される「特権」なのである。「特権」があるなら、それを使わない手はない。ちなみに、今年2月以降の日経平均の高値は1万7905円で、その時のドル円相場は120円前後だった。4月にも1万7572円という戻り高値がある...
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新局面に突入した株式相場 PART3

引っ越し先の事務所の4軒隣のビルで、今日、ボヤなのか火災なのか不明だが、消防車両が20台以上駆けつける事件が起きた。事務所の真ん前に消防車が長らく止まっていたが、某マネー誌の取材を受けるために近所のファミレスに行った際、その消防車の列の一角の車両に「化学機動中隊」と書かれていたので、化学薬品の事故が起きたのだとわかった。世の中なにが起こるかわからないものである。今週末に開かれる米ジャクソンホール会議は、世界の中央銀行総裁が集まる名物会議として知られる。バーナンキ前FRB議長など、歴代のFRB議長が今後の金融政策の方向性を示した実績があることから、市場関係者の注目度も高い。今年は去年欠席したイエレンFRB議長の講演会が予定されており、どんな発言が飛び出すか、市場関係者は頭を悩ませている。ジャクソンホール会議のポイントは、イエレン議長が年内の利上げを示唆するかどうかだ。9月の利上げの可能性はほとんどなくなったというのが市場の見方であり、11月の大統領選を考えれば、12月の利上げの可能性が高いのだが、そのヒントがイエレン議長の口から飛び出すかどうかが焦点と言える。利上げのヒントが出なかった場...