ヤマモト

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イタリア国民投票は否決シナリオをほぼ織り込み済み

前回、OPEC(石油輸出国機構)総会で減産合意ならリスクオンと書いた。実際、翌日の日経平均は一時400円以上も急騰し、ドル円相場も2円以上円安に振れた。ただ、今夜の米雇用統計と明後日のイタリア国民投票を控えて、きのうの午後からは利食い売りや手仕舞い売りが急速に増えた格好である。前回も書いたことだが、「買いたい弱気」派が一番気にしているイタリア国民投票は、否決・レンツィ首相辞任が濃厚であり、株式市場も為替市場もそのシナリオで相場が形成されてきたと言ってもいい。だから、市場にとっては国民投票が可決されてレンツィ首相が続投となった方がサプライズで、逆に混乱するかもしれない。モンテ・パスキなどイタリアの銀行危機についても、直近でトランプ効果もあって、銀行株が世界的に大きく買い直されている流れからすると、ベイル・インや破たん処理ではなく、救済方向で処理される可能性が高くなっていると予測される。いずれにしても、今年予定されている大イベントが、利上げが濃厚なFOMC(連邦公開市場委員会)を除いて全て通過となることで、来週からは投資家も動きやすくなってくる。バスに乗り遅れた「買い遅れ組」も、重い腰を上...
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今夜のOPEC総会で減産合意ならリスクオン

今夜のOPEC(石油輸出国機構)総会で原油の減産合意ができるかどうか、市場関係者は固唾を呑んで見守っている。減産合意ならリスクオンで、再び株高・ドル高傾向が強まると見られるが、その一方で、日曜日のイタリア国民投票の結果を待ちたいという市場関係者も非常に多い。要は、この2つのイベントが通過しないと、本腰を入れた買いはなかなか入らないのが実情である。私はイタリアの国民投票よりはむしろ、今日のOPEC総会の方が重要だと思っている。先週末の株式新聞の講演会ではこう言った。「イタリアの国民投票なんかクソ喰らえ」だと。というのも、憲法改正を問う国民投票は否決が濃厚で、レンツィ首相は辞任する方向だと見られているからだ。そうなると、欧州債務危機の再燃だと一部のメディアは騒いでいるが、そんなものは大方相場に織り込み済みである。おそらく、混乱したとしても、6月のイギリスのEU離脱や、先月の米大統領選の10分の1程度のインパクトである。イタリアは経済も銀行危機も、改革が待ったなしで、レンツィ首相が辞めても辞めなくても痛みを伴う大混乱が必至だからだ。つまり、OPEC総会の減産合意の成否はまだ相場にほとんど織り...
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本日UPをお休みさせていただきます

本日は出張により、ブログのUPをお休みさせていただきますよろしくお願い申し上げます
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トランプ改革を織り込みに行く相場に PART6

猛烈な円安と株高が同時に進行する現在の大相場は、まさしく4年前のアベノミクス相場の初期に酷似している。これだけスケールの大きい相場の潮目の変化は、一生のうちに数えるほどしか経験できないだろう。だから、私はいまこそ「阿呆になって買いの種蒔け」と声高に主張しているのである。アベノミクス相場は現在も継続しているが、個人投資家が皆ハッピーだったのは、最初の半年だけと言っても過言ではない。野田前総理が衆議院を解散すると宣言してから、翌年のバーナンキ・ショック(FRB議長が量的緩和政策の終了を示唆した)までの半年間である。このハッピーだった半年間でも、本当に投資妙味が大きかったのは初動の段階の11月から翌年1月ぐらいまでだろう。だから、そのアベノミクス相場の初動にそっくりな今のトランプノミクス相場も、非常に旨みがあるのはトランプ大統領が就任する1月20日ぐらいまでだろうと私は予想している。ただ、独自の個別材料が出てストップ高したような銘柄(テアトルなど)と、トランプ相場は無関係なので、勘違いしないでいただきたい(そういう質問があったので)。
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トランプ改革を織り込みに行く相場に PART5

日経平均は今年1月6日以来の高値圏まで戻してきたが、やはり個人、法人問わずに日本の投資家は「買いたい弱気」がほとんどのようである。押し目があったら買いたいという気持ちはわかるし、ここまで相場が過熱してくると手が出ないという投資家心理ももっともだ。しかし、前回も書いたように、今回のトランプノミクス相場はアベノミクス相場と非常に似ている部分があり、初動の段階が滅多にないチャンスだと私は分析している。買いたい銘柄が絞れないというのであれば、網掛け方式で日経レバレッジ投信を買う手もあるし、TOPIX、JPX400、日経225に連動するETFやインデックス投信を買うのも一法だ。相場の王道を行くのであれば、円高で売られ過ぎた輸出関連株や優良株のリバウンドを狙うのが妥当だろう。ドル高・円安の勢いも衰えていない。今日は111円台出没の動きが続いたものの、115円程度までは節らしい節もなく、ドルの水準切り上げが続きそうだ。もちろん、ドルも株もそろそろスピード調整があってもいい頃合いなのだが、ともに売り方の踏み上げ相場の色彩が濃く、売り方が十分に買い戻せていない状態なのだろう。
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トランプ改革を織り込みに行く相場に PART4

私が月イチでレギュラー出演している今朝のラジオNIKKEIの番組「朝倉慶の株式フライデー」でも言ったことだが、4年前に始まったアベノミクスと同様、今回のトランプノミクスは歴史的とも言うべき相場の潮目の変化を感じさせるものだ。これだけの激変は、一生のうちに何度かしか味わえないドラマというか、チャンスだと思う。もちろん、12月4日の憲法改正を問うイタリアの国民投票や、同じくイタリアの銀行危機、来年のフランス、ドイツの総選挙など、欧州危機の再燃を予感させる悪材料には事欠かない。トランプ次期大統領が主張していた保護貿易主義の世界的な拡散も、世界経済の落ち込みにつながる悪材料である。だから、大半の個人投資家は「買いたい弱気」から脱し切れていないのではなかろうか。しかし、世界があれだけ恐れていたトランプ・リスクは、当選を果たしたトランプ次期大統領の勝利演説を機に、あっという間に相場に織り込まれ、しかも、トランプ・トレードといわれる株価の猛反発につながった。欧州危機の再燃リスクもまた、トランプ・リスクと同様、事前に大方相場に織り込まれた可能性がある。だとすれば今は、「買いたい弱気」ではなく「阿呆にな...
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トランプ改革を織り込みに行く相場に PART3

ドル円相場が109円台に突入し、歴史的な節目である115円を目指す局面に入ったと思われる。一方で、米大統領選投票日の101円ちょうど付近から8円以上も円安が進んだ割には、日経平均の戻りは今一つと言っていい。日本株の上値余地は意外に大きいと私は見ている。4年前にはアベノミクスを好感した「円売り・日本株買い」のアベ・トレードが市場を席巻した。今回は「ドル買い・世界同時株買い」のトランプ・トレードが市場を席捲しつつある。しかし、このトランプ・トレードは債券バブルの崩壊やアジア通貨危機のような新興国経済への深刻な打撃につながりかねず、どこかで急ブレーキがかかると覚悟しておく必要がある。もっとも、トランプ大統領が就任するのは来年1月20日であり、まだ閣僚人事もほとんど決まっていない。市場はトランプ改革を急速に織り込み過ぎた面がある。この点ではやはり突然の反動安に注意したい。こうした大方の予想(トランプ・リスク)とは真逆の大相場は、多分にヘッジファンドの45日ルール(決算日の45日までに解約を通知するルール)によるポジションの解消や巻き戻しが増幅したと考えられる。今日で大方のヘッジファンドの解約通...
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トランプ改革を織り込みに行く相場に PART2

日米の世論はまだトランプ改革に懐疑的なようだが、株式市場はかつてのレーガノミクスやアベノミクス同様、トランプ改革を歓迎しつつある。史上最高値を連日で更新しているNY市場はさすがに過熱気味と言わざるを得ないが、トランプ・リスクを過度に織り込んでいた東京市場は間違いなく割安修正の局面に入ったと思う。日本株に投資する場合の難しさは、輸出関連株をどう評価するかだ。トランプは選挙中に連呼していた過激な保護主義政策を大幅にトーンダウンしているものの、NAFTA(北米自由貿易協定)の見直しやTPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱は不変と見られている。そうなると、目先的には円安で輸出関連株が買い直されるのは自然な流れとしても、来年1月20日の大統領就任後は突然、輸出関連株に売りが殺到するリスクがあると言わざるを得ない。トランプが公約している大統領就任後の「100日アクションプラン」では、10年間で1兆ドルのインフラ投資の法案化処理が目玉の1つになっている。これにより、米国では建設関連や鉄鋼、運輸などのオールドエコノミー株が買われる一方で、米国民から雇用を奪ったと目されているアマゾンやアップルなどIT...
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トランプ改革を織り込みに行く相場に

トランプ・リスクを恐れていた株式市場は、いわば「ドテン買い」でトランプ改革を好材料と見なしている。NYダウは史上最高値を更新し、日経平均も大統領選前の戻り高値を更新した。今日までは新規買いというよりも空売りの買い戻しが中心だったと思うが、いったんキャッシュポジションを高めた投資家が慌てて以前持っていた銘柄を買い直すような動きも活発だという。トランプは来年1月20日の大統領就任後に「100日計画」と名付けた経済再生策を強力に推し進めるという。米国ではそれに関連した企業を選別物色する流れが起き、運輸・物流・倉庫といった銘柄群や建設資材、設備投資関連、金融、薬品といった内需系企業が幅広く急騰した。米国と同じく、日本でも内需関連株を物色する動きが活発化しつつある。今日、日経平均が朝方300円近く上げたにも関わらず、午後になって一時マイナス圏に突入したのは、日経平均の寄与度が大きい輸出関連株の買い戻しが一巡して売りが増えたからである。代わりに、米国同様、インフラ投資関連に物色の矛先が向かっていたようだ。トランプの「100日計画」の主な項目のうち、日本や世界にとってマイナスの影響が大きいのはNAF...
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トランプ大統領誕生で株、為替とも新たなポジション積み増しへ

まさかのトランプ大勝で日経平均は一時1000円以上の急落となった。ただ、夜間取引ではすでに日経平均が500円近く急反発する場面があり、日中の売られ過ぎが修正されつつある。今週初めにFBIがクリントンのメール問題の再捜査終了を発表したため、きのうまでの2日間と今朝の寄り後まではリスクオンの買いポジションがかなり積み上がった感じだったが、トランプ・リスクは先週までに大方織り込まれていたから、市場のショックも限定的だったと言えるだろう。今日はオプションSQ2日前の急落の急所だったから、まさかのトランプ当選に過剰反応したきらいがある。ただ、トランプ自身が「私が勝ったらブレグジットの10倍のインパクトがある」と発言していたことから、相当に米国経済の構造や貿易のルールを変えるつもりであるのは間違いない。目先は週末のオプションSQが終わるまで大混乱となるだろうが、トランプ政権の経済政策が読めないため、基本的には様子見せざるを得ない。引き続き輸出関連株は見送られ、消去法で内需関連株が循環的に物色されることになるだろう。