ヤマモト

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米外交政策の急転換を織り込む相場に PART10

円安がもう少し進めば、今日のオプションSQで日経平均が2万円の大台を回復するかもしれないと前回書いたが、昨日の夜から逆に円高に振れてしまい、日経平均は今日、一時150円以上安くなる場面があった。もっとも、日経225先物では9日に2万30円、10日に2万円ちょうどと2度2万円台に突入しているから、これで目標達成感が出てしまった部分があった。去年あたりから、日本のSQ前日に米国株が急落することが多くなった気がする。昨日もNYダウは144ドル安まで一時急落していて、引けでは23ドル安まで戻して引けている。先月の日本のメジャーSQ前日もNYダウは一時80ドル近く安くなって、引けでは2ドル高と切り替えして引けた。1月も日本のSQ前日に一時174ドル安と急落した。日本のSQに合わせて、ヘッジファンドが他の市場でも先物の売り仕掛けに動いている可能性がある。決算発表と同時に個別株が急落するのも、ヘッジファンドの売り仕掛けが大きいと見ていい。業績予想が少しでもマイナスになったりすると、株価が急落するケースがよくあるが、これは保有している投資家が投売りするのは僅かで、悪材料に乗じて大量の空売りが入るからで...
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米外交政策の急転換を織り込む相場に PART9

日経平均はきのうの先物の夜間取引で2万円の大台を一時回復した。それと同時に、ドル円相場も114円台に突入したが、目標達成感からか、どちらも今日は大台割れとなってしまった。ドル円相場は少し動きが性急過ぎる気もしなくはないが、日経平均の2万円の大台固めにはかなり時間がかかるはずで、目先はドル円が単独で上値(120円方向へ)を目指す展開になりそうだ。話に水を差すようで恐縮だが、今日、私が非常に気になったのはトヨタの業績予想である。前期の業績はお約束通り、純利益で会社予想を10%上回る水準で着地したが、それでも20.8%の減益だった。それはよしとするにしても、今期も18.1%の最終減益を見込んでいることが気になるのである。今期は1ドル=110円の想定為替レートを前提にしても、主要企業全体で10%以上の増益が見込まれているわけで、時価総額最大のトヨタが20%近い減益を見込むとなると、日本株全体の先行き懸念が生じかねないからだ。トヨタの業績予想がかなり保守的なのはいつものことだが、今回は特別な気がするのである。もっとも、トヨタは決算発表と同時に2500億円の自社株買いを発表しているので、トヨタ株が...
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米外交政策の急転換を織り込む相場に PART8

5連休明けの今日、日経平均は450円高の1万9895円と年初来高値を一気に更新して、1年半ぶりの高値をつけた。売買代金も3兆4434億円と今年最大となった。円相場が一時1ドル=113円台に突入して、値ガサの輸出関連株が大きく上昇したのが効いた。世界同時株高の中、主要国では日本株だけが取り残されていただけに、この上昇は本物と見てよさそうだ。何よりも4月以降、外国人投資家が買い転換したのが大きい。シリアへの空爆をきっかけにトランプ政権が軍産複合体と和解して、ようやく政策が動き出したことが最大の好材料といえるだろう。「セル・イン・メイ」のジンクスが完全に払拭できたわけではないが、日経平均は今週中に2万円の大台乗せを達成しそうである。今日だけでは判断できないが、個人投資家は引き続き「買いたい弱気」派が多いようである。今日の大幅高の原動力は、完全に空売りの買い戻しで、個人や国内機関投資家が上値を買い進んだわけではない。これは3月に日経平均が年初来高値を更新した時も同じだった。まだ決算発表が3割弱にとどまっていることも様子見要因ではあるが、今回のフランス大統領選も然りで、ニュースが全て出尽くしてか...
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米外交政策の急転換を織り込む相場に PART7

日本時間で27日早朝に発表されたトランプ政権の税制改革案は、問題視されていた国境税が盛り込まれなかったことで、大幅減税の具体的な財源が示されない中途半端な内容だった。これが実際に政策として実現した場合、10年間で約450兆円もの財政赤字要因になると試算されている。株式市場の反応としては、目新しさがなかったため、ほぼ織り込み済みといった印象で、株価は世界的に小動きとなっている。もっとも、国境税が入らなかったことは日本株にとってはかなりのプラス材料だ。トランプ大統領がNAFTA(北米自由貿易協定)残留を表明したことも、輸出関連株にとっては朗報である。決算発表が本格化しているが、やはり輸出企業の業績予想はこれまでのところ、おしなべて保守的だ。今期の市場全体の予想増益率も2桁に乗せるのは難しいかもしれない。いずれにしても決算発表が終わる5月第3週にならないと数字は読めないのだが、増益期待で日本株を買い上がる大口投資家は外国人を含めて少数派になりそうだ。しかし、今年度から改定されるスチュワードシップ・コード(責任ある機関投資家指針)に基づいた6月の株主総会は日本株のターニング・ポイントになりえる...
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米外交政策の急転換を織り込む相場に PART6

日経平均は今日で下げ幅の3分の2戻しを達成した。4月17日の直近安値1万8224円から1000円強戻した格好だ。年初来高値は3月2日の1万9668円なので、あと400円弱戻せば、日経平均は年初来高値更新となる。フランス大統領選で極右のルペン候補の勝利がほぼなくなったこともあるが、やはりトランプ政権の外交政策の大転換が最大の上昇要因になったと言える。日本株だけが反応していた北朝鮮情勢の緊迫化は昨日の軍関連のイベント終了で沙汰止みになった。目先的には今夜のトランプ政権の税制改革案の発表と、今週末に迫った暫定予算の期限切れ(政府機関の停止に直結)がある。今夜発表予定の税制改革案には国境税が盛り込まれないとされているため、日本株にはそれなりに追い風になる。ただ、連邦法人税を35%から15%に引き下げるとのことだが、財源が示されないだろうから、どこまで市場が好感するか不透明だ。週末の暫定予算の期限切れについては、与野党協議が進展して政府機関の停止は回避されそうだと伝えられている。今週に入ってからの日本株の急伸もあって、さすがにゴールデンウィーク前の手仕舞い売りはピークアウトしたと見られる。明日、...
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米外交政策の急転換を織り込む相場に PART5

私はフランス大統領選について、どうでもいい材料として去年から切り捨てていたが、個人投資家や国内機関投資家はかなり気にしていたようである。そんなどうでもいい悪材料が半分消化され、悪材料出尽くし感から今日の日経平均は255円高と急伸した。極右のルペン候補が決選投票で勝利する確率は極めて低いので、今後はフランス大統領選ではなく、秋のドイツの総選挙が不安材料として意識されてくるだろう。もちろん、それも私はどうでもいい材料だと思っている。しかし、EUの盟主で欧州統合と自由貿易を死守する立場のメルケル独首相の再選があるかないかは、確かに今年最大級のイベントと言っていい。今日は円安も進んで東証一部は活況だったが、個人投資家主体の新興3市場(めんどくさいので、これから東証二部も新興市場と呼ぶことにする)はいずれもマイナスだった。とりわけ、売買の6割程度を個人が占めるとされる東証マザーズ指数の下落率は2%と急落に近い下げで、しかも安値引けだった。東証二部指数、日経ジャスダック平均はともに0.2%の下落率にとどまっている。投資資金が新興3市場から東証一部に流れたというよりは、ゴールデンウィークを控えた個人...
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米外交政策の急転換を織り込む相場に PART4

世界同時株安ならぬ「日本株突出安」はようやく是正され始めた感じである。米軍のシリアへのミサイル攻撃以降、暗礁に乗り上げていたトランプ政権の政策は明確に動き出している。昨日は近くオバマケア代替法案が議会に再提出されるとか、ムニューシン財務長官が早期に税制改革法案に取り組むといった報道があり、ナスダック市場は史上最高値を更新している。やはりトランプ政権が軍産複合体と和解した影響は非常に大きかった。そもそも今回のシリアや北朝鮮情勢の緊迫化で株価が急落したのは日本だけだったし、逆に日本株が円高の進行で下値を切り下げている間に、欧米市場は空売りの買い戻しが進んで史上最高値や年初来高値圏まで一気に水準訂正してしまった。1月中旬から3月まで猛烈な勢いで日本株を売り越していた外国人投資家も、今月に入ってからは買い越し基調に転換している。つまり、この局面で投売りしたり、売り急いだりしていたのは日本人だけと言い換えてもいい。ゴールデンウィーク危機のアノマリー(理論では説明できない規則性)や、来週から本格化する決算発表を控えて、個人投資家が弱気になるのは致し方ないことで、今回は売り方に見事にはめられてしまっ...
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米外交政策の急転換を織り込む相場に PART3

昨日の日本時間の引け後、イギリスのメイ首相が6月に2年前倒しで総選挙を実施すると表明。フランス大統領選が来週23日に迫っているにも関わらず、株高傾向が続いていた欧州市場だが、これにはさすがに大きく反応して株価が急落する市場が目立った。NYダウも113ドル安と急落したが、決算が予想に届かなかったゴールドマンサックス1社だけで73ドルもダウを押し下げたため、米国株は実質的に小幅安にとどまったと言える。それにしても、メイ首相がこのタイミングで解散総選挙に踏み切るというのは解せない。いくら国民にEU離脱の信を問うとはいえ、自分で先月29日に正式に離脱通知をEUに行ない、それが受理されたため、イギリスは2年後のEU離脱がすでに確定しているのだ。メイ首相はEU残留派だったから、もしかしたら離脱プロセスを中断して、離脱回避を図ろうとしているのかもしれないが、どちらかと言えば政権を投げ出したという印象を受ける。現時点で真意は不明だが、個人的にはタイミングから見て株安を仕掛けようとした意図が感じられる。欧州債務危機の発端が、7年前の5月初めに欧州中央銀行(ECB)が財政を粉飾したギリシャ国債の買い入れを...
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米外交政策の急転換を織り込む相場に PART2

日経平均は今日ようやく反発した。トランプ大統領の円高けん制発言がなければ、先週すでに自律反発していたはずである。空売り比率が40%台で推移するなど、先週から日本株はヘッジファンドなど売り方にいいようにヤラレ放題となっていたが、彼らの中からドテン買いに動く者が少しずつ現れてきたということだろう。売買高の4割以上が空売りということは、売りポジションも相当溜まっているはずである。売り方は「円買い・日本株売り」の裁定取引で円高に誘導することで、来週から始まる決算発表での業績予想を一段と保守的に(=下振れ)させる戦略で、「円買い・日本株売り」に拍車をかけたと推測される。先週のトランプ大統領の円高けん制発言も、2月のそれと同様、米マスコミのインタビュー記事での発言だった。つまり、インタビュアーが、トランプ大統領に「ドルは強すぎる」と発言させるよう誘導したのだろう。記事を出すタイミングも事前の作戦通りだったはずだから、前回と同様、それが出た時が材料で尽くしになりやすい。今回は北朝鮮情勢の緊迫化というオマケがついていたので、売り方の買い戻しが散発的になってしまった面がある。ただ、明日から始まる日米経済...
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米外交政策の急転換を織り込む相場に

「ドルは強くなり過ぎている」というトランプ大統領の円高けん制発言をウォールストリートジャーナルがインタビュー記事として発信しなければ、12日(水)に日本株は底入れしてもおかしくはなかった。昨日引け後のファーストリテイリングの決算発表と今日のオプションSQの影響で、日経平均は寄り付きこそ前日比100円以上高くなる場面があったが、結局91円安と年初来安値を更新してしまった。今月6日の米中首脳会談の最中、米国はシリアが化学兵器を使ったとしてミサイルによる空爆に踏み切った。この空爆は米ロの決別を意味すると言っても過言ではない。この日を境に、議会の抵抗に遭って四面楚歌状態だったトランプ政権は息を吹き返しつつある。空爆に関しては議会に事前承認を求めるべきだったとの批判が一部にくすぶるものの、与党共和党だけでなく、多くの民主党議員からもトランプ大統領の決断は賞賛されている。当初、ロシアとの関係改善を大きな政策目標に掲げていたトランプ大統領は、軍需産業とのつながりが深い保守派の議員から総スカンを喰らい、オバマケアの代替法案や税制改革でも協力をほとんど得られなかった。強大な政治力を持ち、米国を裏から牛耳...